嘉門達夫BOX~怒涛のビクター・シングルスDISC-3

ビクター版シングルCDBOXの3枚目。
このCDから「マンスリーCDリリース計画」が始まります。
僕の考えですけど、こういう事をやるときってシングルのA面の10〜11曲は
あらかじめ作っといてからスタートするものだと思うんですけど
ホンマにスタートしてから出す曲を考えるという(最初の何枚かは決まってたようですが)
本当に行き当たりばったりで1年やってしまったようで
このBOXに関してはアルバムとして聞くからいいものの
実際リアルタイムでCDを購入してた僕はかなりキツかった記憶がありますw
それでは曲ごとのレビューです。

1 スモーキン・ブギ レディース

これ発売が元日だったんで、開いてる店をわざわざ探して購入しましたよ。
それで聞いてみて、正直ガッカリしましたw
だってめっちゃ普通なんだもん。もっと言うなら単純に面白くない。
たぶんオリジナルのスモーキン・ブギは「ツッパリ学生」をテーマに描いてるので
学生の分際でタバコ吸うのは「アカン事」なので、それをそのまま描いても歌になるんですけど
OLのねーちゃんがタバコ吸ってても、別にどーって事無いですからね。


これを自分の番組でかける時は本人の口から「今タバコを吸う女性が増えてて
それをテーマにしようと思って作りました」みたいな解説をしてくれるので
「ああなるほど」と思って聞けるんですけど、この曲だけをCDとか有線で聞いた人って
恐らく「?」ってなりますよね。
結局一番インパクトがあったのが蛭子能収が描いたジャケットというw

2 NIPPONのお正月

日常指摘系ではそれなりの佳作。カップリング曲ならこれぐらいでいいんだけど
いかんせんメインが弱いせいで…

3 英会話教室

これも面白いコントトラックなんですけど、なんか全体的に地味だなぁ。
なんかお腹空かせて飯食いに行ったら箸休め系ばっかり出てきたみたいなw
2月の「ワンルームマンション1・2」と逆でも良かったんじゃないかなと。

4 予告編chapter1

初回なので「次に入ってる曲を歌う」というオーソドックスな内容。

5 マーフィーの法則

実はマンスリーCDリリース計画のシングルメイン曲で
「替え唄メドレーシリーズ」「CMタイアップ」「過去作の焼き直し」「カバー曲」
じゃない曲ってこれだけなんですね。「マーフィーの法則」というフォーマットはありますが
非常に完成度が高くマンスリーCDなんてやらずに、これだけを1月辺りに出してたら
もうちょっと売れてたんじゃないか?と思える作品。
せめてこの曲がマンスリーCDの1発目だったらなぁ…。

6 チョコくれ!!

これはまさに「隠れた名曲」!!
小細工なしに直球を投げるのが清々しい!!
恐らく古参ファンが嘉門達夫に求めてたのはこれだと思うんですよね。
メインカップリングのバランスを考えるとマンスリーCDでリリースされたシングルで
最高傑作になるんじゃないかと。
今ままでベストアルバム系にも全く収録されなかったために初のアルバム収録となります。

7 ワンルームマンション1

8 ワンルームマンション2

面白い曲なんだけど、なんかこのラインナップでは
「もうお腹いっぱい」って感じかなぁ?
やっぱり1月と2月は逆にしてほしかった。
あとアルバム「NIPPONの楽しみ」の時に思ったのですが
なんでこれ1曲(1が1番、2が2番)にしなかったんでしょうね?

9 予告編chapter2

前回と違って今回で公開した曲は次には入らないのですが
「卒業」はこっちの方がバカバカしくて好きだなぁw

10 君がいた季節

3月のシングル。真面目な歌ですが、やはりそこは財津和夫さん
レベルが全然違いますw
嘉門達夫のキャラクターもわかっての歌詞だし
真面目な歌はもう他人に作った貰った方がいいんじゃないかと思います。

11 カラオケならOK

なんだろうなぁ。もっとストレートに「カラオケあるある」とかでいいのに
なんか変に「今時の不景気」を描こうとしておかしな感じになってますね。
サビの部分もCMだと「♪カラオケカラオケご一緒に」とかなのに
「♪カラオケカラオケ世紀末」って意味が解らん。
モヒカンが「ヒャッハー!」いいながらカラオケボックス荒らすんかと。

12 卒業

「君がいた季節」とコンセプト被ってもうとるがな。

13 予告編chapter3

これだけ、なぜかホラー映画の予告編風に。

14 ハンバーガーショップ(国会編)

ベストアルバムからの新曲。
今まで「オリジナル」「血液型別」と完成度の高い作品を生み出してきた
ハンバーガーショップシリーズですが、この作品も前作2つに引けを取らない傑作になっております。
「政治時事ネタ」というよりはむしろ「国会のシステムやよく行われる事」をテーマに作ってるので、
今聞いてもちゃんと面白いんじゃないでしょうか?

15 WE ARE ROCK MAN

あーこれはヒドイなぁ…。
いや「嘉門達夫がTVゲームに一切興味がない」というのは
古参ファンは承知の事ではあるんですが
それでも「サムライスピリッツ」って歌詞に入れようとして、無理矢理コーラスで誤魔化すとか
カプコンに失礼やろ!って思うんですよね。
他にとって付けたように出てくるDr.ワイリーとか。


いや、まだ古参ファンは事情知ってるからいいけど
「爆裂スーパーファンタジー」からファンになった人とか
たぶん「エアーマンが倒せない」みたいな歌を期待してたんだと思うんですよね。
そういう人とかたぶんガッカリしたんじゃないかなぁ。
つか、そんなにTVゲームというジャンルをリスペクト出来ないならこんな仕事受けないな!と。

16 小市民(こどもの日バージョン)

「小市民」なのに「自分がついついやってしまう」というよりも
「学校にこんなやつおるおる」というネタが中心になってて
「Go!Go!スクールメイツ」とは真逆になってしまいましたね。
まぁ「爆裂スーパーファンタジー」に「学校の達人」のコーナーから出来た歌なので
そうなるのは必然なんですが。

17 スラング講座

完全に「英会話教室」のパート2なんですが、なんかノリが妙に面白い事になってるなぁ
と思ったら、あれ深夜のテンションだったのかw

18 予告編chapter4

今回は次のCDに入ってるネタをテキトーに曲を付けて歌うという変則ver.
メロディラインがなんとなく「ヤンキーの兄ちゃんの歌」っぽい感じがw

19 続・マーフィーの法則

え?今これ出すの?タイミングが早いと言えば早いし、遅いと言えば遅いって感じの妙なタイミングでした。
まぁ5月までは既に決まってた事っぽいので、こっから本当にアドリブになって
早速持ち駒を消化しちゃった感じですねぇ。
マーフィーの法則(一作目)」に比べると「人生の教訓」みたいのと馬鹿馬鹿しいのとの差が激しすぎるなぁ。

20 結婚披露宴

このCDが出る前にライブでやってたネタで、その時に既に会場を爆笑に巻き込んでたので安心して聞ける傑作。
途中で入ってくる新田一郎の合いの手がわざとらしくて腹立つw

21 予告編chapter5

なげぇよ!珍しく予告編で真面目な歌を披露してますが
意外といい歌だったりしますw

総評

まぁ、この辺はまだ「最初に決めてたネタを順番にやってた段階」なので
そこまで無茶な感じにはなっててませんねw
個人的には「チョコくれ!!」と「結婚披露宴」の2曲は
初アルバム収録の傑作なのでぜひ聞いて欲しいですね!
さて次はどんどん苦しくなってくる「マンスリーCDリリース計画」の後半になります。

嘉門達夫BOX~怒涛のビクター・シングルスDISC-2

前回の続きです。CDBOXの2枚目ですね。ビクター1枚目のベストアルバムから
マンスリーCDリリース計画の直前までが範囲ですね。では曲ごとのレビューです。

1 アホが見るブタのケツ2

替え唄メドレーヒット記念にリリースされた「THE BEST OF KAMONTATSUO」に収録されてる新録曲1つ目。
6枚目のシングルレコード「ユカイなモッコリ」のB面ですが、オリジナルがこのベストアルバム発売まで
一切CDに収録される事が無かったので、僕の様なCD世代には初めて耳にする事になります。
元の「アホが見るブタのケツ」が時代的なもので1番Bメロ〜2番Aメロに共感できるくだりが少なかったので
歌詞としてはこちらの方が僕の世代には共感できるものが多くて楽しめましたね。
あとアレンジもオリジナルの新田一郎アレンジよりも、今回の工藤隆アレンジの方が好き。

2 あったらコワイセレナーデ(すごくコワイでバージョン)

ベストアルバム新録曲2曲目。「あったらコワイセレナーデ」と「あったらコワイセレナーデ2」から
ネタをチョイスしたベスト盤なのですが「あったらコワイセレナーデ」は上記の曲と同様に
CD化が長らくされなかったので、1のネタはこの曲で初めて聞きました。
まぁ、1には「お坊さんのアクアチェック」とか今聞いてもわかんない
当時の流行ネタが入ってるのでベスト盤にしたのは良いやり方ですね。
ただ「先が四角いソフトタンポン」のどこが怖いのか未だにわからないのですがw

3 替え唄メドレー3(完結編)

う〜ん…どうも1や2に比べるとネタのスカスカ感が否めないなぁ…。
艶姿ナミダ娘」の替え歌なんかは、昔からあるネタで
2に入ってた「渚のはいから人魚」と同じ作者(作詞:康珍化/作曲:馬飼野康二)なので
2に入れようと思ったら入れれたんですよね。
そのことを考えると2の時点で、もう3を作ることが決まってた。
それでネタを分配の仕方がマズくて、こんなスカスカになってしまったのかな?と。


あと、後半に今回の目玉として入ってる当時流行ってた
「WON'T BE LONG」と「ネオブラボー!!」の替え歌ですが、1ネタが長いだけでちっとも面白くない。
さらに新しく入った「歌が途中で変わるシリーズ」も
上手く似たメロディラインの曲を違和感なく並べたものの、特に変わった事が面白くないんですよね。
ライブとかでよくやってた鉄板ネタ(「水戸黄門→メリーさんの羊」とか)が
一切入ってなかったので許可取りの部分で全滅しちゃったのかな?と。
バカボン→アクロンは面白いけど、あれ凄い力技だしなぁ。


それでこのシングルのプロモーションの為にさんまのまんまに出演したのですが、
その時このシングルの宣伝でネタをやろうとするも、
せっかくのテレビなので許可が下りなかったネタをやろうとする嘉門達夫
明石家さんまが「CDに入ってるヤツやってよ」とツッコミ。
これは「CDの宣伝」として来てるのであれば、さんまの言う通り
「CDに入ってるネタをやる」のが正解なんですよね。
それを聞いて「あ、オモロイ!CD買お!」ってなるわけですから。
やはり、その辺さんまが長年トップを走り続けてられる理由なのかな?と。

4 んなアホな!

3のカップリング。「とにかく量で攻める」ってタイプの曲ですね。
というかこれ以後そういうのが増えたような気がします。

5 アカペラな夜

3のシングルと同時発売のアルバム「天賦の才能」の1曲目。
珍しく1曲目がショートソングじゃない。というかむしろ長いw
結構バカバカしくて好きな曲ですが、なんで途中で笑福亭仁鶴桂三枝(現・文枝)の
音源を入れたのか未だ謎。当時のアルバムのブックレットに
「関西以外の人には何の事かわからないかも知れませんが」って、関西人でもわからないからw

6 鼻から牛乳

「替え唄メドレー」の流れを受け、ようやく自身作詞作曲のオリジナルソングにもヒット作が。
1番の男性編がやたらリアルで(桂雀々の実話らしい)、2番の女性編になると急にネタくさくなるのが面白いですねw
たぶん嘉門達夫の「男女関係の描写」ってそれが一番ベストなんだと思います。


今聞くと「鼻から牛乳」の歌い方が原曲の「トッカータとフーガ ニ短調」に近かったり
2番の擬態語が「ティラリー」になってたり(当時、番組に来てたお便りは
「チャラリー」派と「ティラリー」派と二分してた)と色々な発見があります。

7 帰って来た替え唄メドレー4

上記の「鼻から牛乳」と両A面としてシングルリリースされた、もう一方の曲。
3の時のスカスカ感に「もういい加減ネタ切れか…」と思ったのですが
そんな思いを吹き飛ばすほどの完成度。
前回長いだけで面白くなかった流行歌の替え歌も今回は
「会いたい」「SAY YES」とも良い出来で
「歌が途中で変わるシリーズ」もちゃんと「変わった事が面白いネタ」がチョイスされています。
前作の不満が全て解消されていて、替え唄メドレーシリーズでは2の次に好きな作品です。


そういえば曲だけ、他のシリーズと違ってネタとネタの間の行が空いておらず
詰め詰めで書いてありますが、これは当時8cmシングルで出てたのですが
裏面の表に鼻から牛乳の歌詞が書いてあったために、この曲の歌詞はおのずと
裏面の裏に印刷されていて、さらにそこの左下に花岡万蔵のイラストが描いてあったので
本当にスペースがなくて、あんな詰め詰めになったんですね。
でもそれやったら両A面なんだし、裏面の表にこの曲の歌詞を書いて
鼻から牛乳は、替え唄メドレー2の「血液型ハンバーガーショップ」のように
別紙で入れたら良かったのにって思うんですよね。
鼻から牛乳ってセリフメインだからネタバレになっちゃうし。

8 鼻から牛乳-第2章-

売れれば第二弾が出るのはお約束ですが、今回「2」ではなく「第2章」になってるのは
当時のヒット曲「My Revolution -第2章-」のパクりですねw
なのでこんなタイトルの付け方をしたのはこれっきり。


全体的にテンポが速くなり「男女の修羅場」より「あるあるネタメイン」になったのですが
2番の女性の「あるあるネタ」が3つしか無くて、結局3番に前作のコンセプトに戻ってしまったのが残念。


ちなみにこの曲のPVはいろんな漫画家の人に協力を得てアニメ形式になってるんですが
嘉門達夫のPVの中でも上位に並ぶ出来なのですが、残念ながらDVDには未収録。
一応動画サイトとかで見る事は出来るんですけどね。無断転載ですがw

9 ショートソング・メドレー

8のカップリングなんですが、全部新作ではなく過去のアルバムに入ってるネタがほとんどで
「あーまぁシングル用かなー?」って思ってたらアルバム「怒涛の達人」にまんま入っててビックリした記憶がw


ちなみに「ミドリ」はアルバム「小市民宣言」に入ってる「素直にな〜れ」を
少々変えたものですが、僕は変える前の方がフリがきいてて好きです。

10 コンニチワ!

アルバム「怒涛の達人」の1曲目。
本人もブックレットでツッコんでますが、時系列順にシングル全曲(カラオケ除く)と
アルバム1曲目を入れるという決まりのせいで、こんなトラックが真ん中に来てしまうという妙な構成にw

11 デュエット替え唄メドレー(with浅田美代子

「替え唄メドレー」というより、ほとんど「歌が途中で変わるシリーズメドレー」みたいになってますがw
この曲にもPVがあって、内容は嘉門達夫浅田美代子が歌詞に合わせてコントをするというもので
それめちゃくちゃ面白いんですけど、今の今までDVDとかになってないんですよね(今回のDVDにも未収録)。
恐らく嘉門達夫のPVの中で最高傑作だと思うので、いつか商品化して欲しいものです。

12 ひとりぼっちのクリスマス(シングル・バージョン)(with和田弘とマヒナスターズ

アルバムからプロローグがカットされて収録されてるんですが
あれプロローグカットして、コンセプトわかるんかなぁ?(^_^;
あとずっと長年疑問に思ってたのが「『クリスマスソングをマイナーコードにして悲しみを演出する』って
のはわかるんですが、じゃあ『聖者の行進』何よ?」と。
あと「『ハレルヤ』アレンジ変わってなくね?」と言うのがちょっと引っかかる所でしたね。

13 Go!Go!スクールメイツ

ブックレットで本人も語ってる通り、コンセプトは「アホが見るブタのケツ」なんですけど
発売当初、ネタを聞いて思ったのは「英和辞典を引くときについついABCの歌を口ずさんでしまう」とか
「探してるページが一度で開くと超能力があるんじゃないかと思ってしまう」とか
それ「クラスにこんな奴おる」というより「自分がついついやってしまう」という
「小市民」のコンセプトなんちゃうの?と。
ネタにする対象が「他人」ではなく「自分」になってるので
ネタの破壊力が弱くなってるんですよね。
「小市民」のようなフォークに乗せてほのぼの歌うならいいんですが
アレンジが派手でテンポも速い分だけ、なんか歌詞の破壊力の無さが目立ってしまうんですよねぇ。
せっかく久しぶりのCMタイアップで、CMそのものもインパクトが合って
CMのイメージ沿った歌が出来たのにもったいないなぁ。

14 替え唄メドレー〜紅白バージョン〜

なんか「紅白バージョン」っていうのをCDに入れるミュージシャンってダッサイよなぁ(^_^;
なんかそれなら「怒涛の達人」からな「ワッチャー&ひねりなさい」でも「哀歌」でもよかったから
シングルカットして欲しかった。

15 NIPPONのサザエさん

元はコロンビア時代「小市民」のB面に入れる予定だった「サザエさんグラフティ」が
作者が鬼籍に入って権利が移ったために、改めてネタを付けくわえて蘇りました。
個人的に「サザエさんグラフィティ」にあった「波平さんは毛が1本 その1本にドライヤーを当てる」
のくだりがオミットされたのと、アナゴさんのくだりは
「マスオの同僚のアナゴさんは そりゃもうヒドイ顔」と二小説に分けて
引っ張ってたのが、途中で凄くさらっと流れるように歌われたのが残念だったなぁと。
まぁでも、歌そのものの完成度は上がってると思います。

16 ひねりなさい²

15のカップリング。味覚糖の「長いグミ」というまんまの名前の商品のCMソングで作られたものですが
個人的にはむりくり違うコンセプトを合体させた「ワッチャー&ひねりなさい」より
こっちの方が構成としてよく出来てると思います。
「ひねりなさい」はタイトルとツッコミこそメタですが要はダジャレなので
フリとして最初に入れて、そこから色々広がる方が展開として良いし
最後のいろんなツッコミセリフがいろいろ被さって終わるってのも面白いなぁと。
「隠れた名曲」とまではいかないものの「隠れた佳曲」ぐらいには行くかなと。

17 プロローグ

アルバム「NIPPONの楽しみ」の1曲目。「プロローグ」とはありますが
中身は単なる号令コントなので「コンニチワ!」ほどの違和感はないかな?

18 シマイ!!

プロローグが終わりの曲になるのはマズイと思ったのか
アルバムのラストタイトルがこれのみ収録されています。
つか、10トラック目に「コンニチワ!」入ってる時点で何を今更って感じですがw

総評

替え唄メドレーヒット後、ビクター1枚目のベスト盤から「天賦の才能」「怒涛の達人」「NIPPONの楽しみ」と
非常に嘉門達夫自身脂がノリまくってる時期で、ここに収録されてる曲もそれなりの佳作が続きます。
1枚目はエライ違いだw
ただ、収録曲のほとんどが「替え唄メドレー」か「鼻から牛乳」か「過去作の焼き直し」
ってのがちょっと引っかかるというか、後にシングルが全体的にそうなってしまうというのが
もう既にここに出てきています。
さて次は、僕自身も作詞者として参加した嬉しい思い出と
月一にでシングルをメイン、カップリング含め無理矢理絞り出して
いろいろ大変な事になった「マンスリーCDリリース計画」が始まったDISC-3に突入します。

嘉門達夫BOX~怒涛のビクター・シングルスDISC-1

それでは1曲ずつの感想をCD1枚ごとに書いて行きたいと思います。

1 結婚しようよ-彼女はもうすぐ26-

記念すべきビクター遺跡枚目のシングル…ですが、これの前のシングル「小市民」のブームを
引っ張る事は出来ませんでした。
昔、このCDのプロモーションの為にテレビに出ていたのを覚えてるんですが
どうも「小市民」のヒットを意識して「ほのぼの路線」で作ったという番組内での本人の弁なのですが
当時中学生だった僕は笑い所が一切わからず「え?なんで嘉門達夫こんな真面目な歌出してんの?」と思ったんですよね。
大人になってから「あー女が男に結婚のプレッシャーをかける歌か」と理解できたのですが。
完成度も高く面白い歌だとは思いますが、シングルとして「聴く相手を選ぶ内容」というのは致命的欠陥だと思います。

2 ドッヂボール

上記の「彼女はもうすぐ26」のカップリング曲。メインに比べるとわかりやすく、ノリもいい楽しい曲なのですが
メイン曲との繋がりがよくわからない。
恐らくアルバム「バルセロナ」の先行シングルとして適当に選ばれた曲だったんだろうなと。
いっそ「帰って来た小市民」で小市民引っ張ったらいいのにとも思ったり。

3 ヒラメ

で、そのアルバム「バルセロナ」の1曲目。
この頃はショートソングにはわざわざアレンジが加えられるか、もしくはライブ録音で
この曲も、こんな短いしょーもない歌なのにストリングスで演奏されており
バカバカしさがより一層引き立つ曲になっております。
他にもこのアルバムには「擬音小唄」という曲があって
歌詞のほぼ全てが擬音語で構成されているのですが
擬音語を歌った後にその擬音を連想させるSEが入っていて
なかなか「音楽遊び」として面白い実験作になっております。


ただ、近年アルバムに収録されてるショートソングはスタジオ録音で
嘉門達夫がギターでおざなりに弾きながらメドレー形式で歌うというものばかりで、
こういう「音楽的な遊び」が無くなってしまったのが
彼のミュージシャンとしての劣化に思えて仕方ないんですよね。

4 タリラリランロックンロール

天才バカボン」2度目のリメイク「平成天才バカボン」の主題歌。
注目すべき点はバカボンのメインキャストの方々と歌っており
クレジットにはないものの、富田耕生林原めぐみ増山江威子坂本千夏
千葉繁田原アルノという層々たる面子と共に共演(恐らく別録りでしょうけど)しております。
嘉門達夫のタイアップ曲と言えば鬼門と言えるぐらい駄作が多い中
やはり彼が幼い頃から親しんできた作品だけあって
嘉門達夫のタイアップ曲」としてはダントツの完成度を誇る局だと思います。
実際「替え唄メドレー」が発売されるまで、この曲がビクター移籍後1番の売り上げでしたから。

5 その日は朝から夜だった

そして「平成天才バカボン」のエンディング曲。
オープニングもですが、やはり「天才バカボン」という
超メジャーなフォーマットが敷いてあるだけにやはりハズレはないですよね。
幸い赤塚不二夫の代表作を前にして余計な我を出すことも無かったですし。

6 FUTANAMA(女性編)〜アッシーくんとツクシンボー〜

前述のアルバム「バルセロナ」からのシングルカット曲。
前の記事にも書きましたが、嘉門達夫ファン誰しもが「ハンバーガーショップ
だと思った中それを大きく裏切ってのこの曲。


当時「アッシーくん、メッシーくん、ミツグくん」など、女性がいろんな男性を用途に応じて
キープしてたという現象を、たまたまこの歌のコンセプトに近かったのでそれを織り込んで
シングル化という事なのですが、この曲自体がどう考えてもシングルに向かない曲なのであえなく討ち死に。
「ツクシンボー」という言葉がそこまで浸透しなかった(恐らく初期にはあったんでしょうね)上に
「ミツグくん」は最後にちょっと出て来ただけ、「メッシーくん」に至っては出て来てすらないので
流行を描こうとして描き切れてなかったのがよくわかります。
あとアルバムバージョンと比べると余計なセリフが入っててちょっとテンポが悪くなってるんですよね。
(なので後に発売されたベストアルバムにはシングルバージョンが入ってる)
個人的にそこが作品として一番致命的な欠陥かな?と。


これシングルカットを「ハンバーガーショップ」にしてたらなぁ。
前述の「タリラリランロックンロール」の発売がこれの1ヶ月前で
そこそこ売れたので、それを受けてヒットしてたと思うし、
替え唄メドレーの前に1曲でもヒット曲があれば
あの時にあんなにおかしくなる事もなかったのになぁって思うと
本当に凄く残念な作品なんですよね。

7 FUTANAMA(男性編)〜あの娘はファースト彼女セカンド〜

FUTAMATA(女性編)のカップリング。女性編は上記の通り駄作に成り下がってしまいましたが
(アルバムに入ってる方は佳作だと思います)、このカップリングはまさに「隠れた名作」。
あの当時の男性のホモソーシャルな感じを感情移入たっぷりで再現してくれています。
(フォローしときますと嘉門達夫に限らず、彼の年代の男性は多かれ少なかれそういう人種だった)
あと僕の世代だと「オレたちひょうきん族」で島田紳助がやってた
「さんちゃんさむい」のコントを髣髴とさせるくだりがあって
それで面白いと言うのもあるんですよね。

8 勝手にシンドバット

「勝手にシンドバット」のオケに乗せて、今でいう「チャラい男女カップル」の会話を
ラップに乗せて再現するという歌。
とこう書くと凄く面白そうなのですが、実際聞いてみるとすごく「コンセプトがわかりにくい」。
まぁ、ラップと言っても韻を踏んだり、同じフレーズを繰り返すとかじゃなくて
単に男女の会話をせわしなくラップで言うてるだけなので凄く聞き取りづらいんですよねw
せめてサビの部分でそんなカップルにツッコミを入れるフレーズでもあればいいんですが
なぜか「替え唄メドレー」基準の「語呂合わせ」ネタでいよいよもって意味が解らない。
そもそも元になった「ファット・ボーイズ(詳しくはブックレット参照)」って何やねん?って話ですしね。
日本でそこまで売れてましたっけ?聞いたこともないんですが。

9 夏のサマー

「勝手にシンドバット」のカップリング曲。
「最近の歌はやたら英単語がちりばめられている。
それを皮肉って本当に無意味な英単語をちりばめる」という歌ですが
これもコンセプトわっかりにくいなぁ。
微妙にTUBEへの皮肉の部分もあるんですが、それもわかりにくいw

10 温度

アルバム「リゾート計画」1曲目のショートソング。
本当にまんまの歌なんですが、ブックレットの「MEMO」の欄に
地球温暖化を直球で表現した」ってウソつけ!ただのダジャレやないか!w

11 やってミソ!

本当に「一体何がやりたかったんだ?」と表現するしかない曲ですね、これ。
まぁBOXに入ってるDVDにこれの元のCMが収録されているんですが
「これのCMソングをどうやって1曲にするねん!?」という
ほぼ無茶ぶりではあるんですがw
PVも入ってますが南流石さん振付のダンスがかなり不気味です。

12 ジミー&ハデー(リゾート編)

アルバム「リゾート計画」からのシングルカット。
まぁ今でもライブでやってる安定のナンバーで聞いてて非常に安心w
それにしてもこの曲「川鉄商事CMソングってあったんですが
見た事無いのでこの曲がどう使われてたのかが気になりますねぇ。
前述のやってミソ!のPVが収録されている「嘉門達夫がおもしろいそーだ」
にも収録されてないし(「三洋消毒」のCMは収録されているんですが)。

13 カラオケNo.1(with原田さとみ)

流石に3枚のシングルで我を出しすぎて大怪我をしたせいなのか
今回はだいぶ寄せてきましたw 実際ヤンタンとかでも
「カラオケあるあるネタ」を募集してましたし。
ただこれ前のシングル「やってミソ!」の前から作る話は出てたのですが
「やってミソ!」の発売を優先してるウチに
「第1次カラオケブーム」が終わって結局大コケしたシロモノです。
「鉄は熱いうちに打て」のわかりやすい見本となりました。
今聞いたら歌詞のバブル臭が凄いw

14 えのきだけ

アルバム「宴」の1曲目。もう「毛先が球」が懐かしいw

15 替え唄メドレー

そして誰もが知ってる代表作ここで登場。
今「替え歌」と言えば嘉門達夫ですが、実は彼がやってる替え歌って
それまでの「1コーラス」もしくは「サビの部分丸々」というのではなく
「1フレーズ投げっぱなし」という替え歌としては結構斬新なやり方で
それ故にウケたというのもあると思うんですよね。
元々このスタイルは「笑っていいとも!」の「ウチら陽気なミュージシャン」の時に
やってたもので、やはり「メジャー受けする要素」というのはどこかにあったんでしょうね。
ブックレットには元々アルバムに入れるつもりが許可取りに時間がかかりすぎて
シングルで出すことになったと語ってますが、それにしても
なぜこれをシングルで出すようになったのか?というのは語られておらず
(次のアルバムに入れてもいいわけで)そう考えるとこれをシングルで出したのは
何か計算があった訳ではなく「単なるまぐれ当たり」って可能性も十二分にあったわけなんですよね。

16 バイバイスクールデイズ

「替え唄メドレー」のカップリング。
嘉門達夫がCDというメディアで初めて発表したいわゆる「真面目な歌」ですが
「あの嘉門達夫が作った」という下駄を履かせないと成立しない稚拙な歌ですねぇ。

15 替え唄メドレー2

「替え唄メドレー」のヒットで許可が下りるようになった
演歌、アニメソングなど内容がバラエティに富んでいて
個人的にはシリーズ中一番好き。
ただ「昴」の替え歌で完全に「口」を忘れてるのが凄く気になりますがw

16 血液型別ハンバーガーショップ

今でもライブで歌うとそれなりにウケるネタで
「日本人って血液型別性格診断好きねー」って実感する作品。
シングルCDにわざわざ歌詞カードが別紙で入ってて台詞まで書いてるんですが
「○○やないかい!」という関西弁のツッコミが
「○○やないかぇ!」ってなってて(これは他の作品もそうなので
嘉門達夫本人が書いてるものと思われる)、そこに凄い違和感がw

17 カラオケNo.1(LONG VERSION)(with原田さとみ)

本来は「カラオケNo.1」のカップリングですが、最後に収録。
ヤンタンでコントが入ってるって言ってて、最初それを聞いた時に
曲の途中でコント入りするのかと思ったら、前にカラオケをテーマにしたコントやって
それが終わってから、シングルの「カラオケNo.1」がそのまま入ってるという
もう後ろいらんやん!コントの所だけ収録しろよ!と当時思った記憶がw
歌同様、コントもバブル真っただ中に流行ったカラオケの様子だなぁというのを
ひしひしと感じる内容になっております。

総評

大失敗連続からようやく「替え唄メドレー」のヒットが出るまでの1枚目。
本当にそこに辿りつくまでがキツイキツイ曲の並びになりましたw
さてそのブレイクして以降が2枚目になるのですが、それはまた後日に。

嘉門達夫BOX~怒涛のビクター・シングルス

今年の夏ぐらいに買ったのですが、遅ればせながら感想を。
コロムビアのシングルコレクションが出て、ビクターのも発売を期待していたのですが
それよりだいぶ遅れて発売されました。


細かい感想は後ほど書くとしまして、まずは全体的な感想から。
嘉門達夫は正直「替え唄メドレー」三部作、及び「鼻から牛乳」二部作の
大爆発を除けばいわゆる「ヒット曲」に恵まれない歌手ではあったんですが
改めてシングルのラインナップを見てると、普通歌手と言うのは
シングル曲というのはいわゆる「メジャー受け」というのを意識して作られていて
マニアックなファンは「カップリング曲の方が好き」とか
「アルバムの○曲目のあの曲が好き」みたいな話題で盛り上がれるのですが
嘉門達夫の場合「シングル曲の方がアルバムに入ってる曲よりマニアック」なんですよ。
なのでマニアックなファンがよくいる他の歌手のマニアのような話で盛り上がれない、
じゃあかと言って、他の歌手のファンのカップリング曲やアルバム曲を
シングル曲に置き換えてそういう話が出来るのか?というと
そのシングル曲が「誰を向いて作ってるのかよくわからない」ので
「売れなかったけど、この曲いいよね〜」みたいな話も出来ないんですよね。
そこがファンを続けてヤキモキしてた部分でもあったんですが。

その「お前はどこに向けて発信しとんねん」という長年の謎
(本人らは「一般向け、一元さん向け」を主張してはいましたが)
がこのCDに付いてるブックレットでの嘉門達夫と田村充義の対談を聞いてると
もう完全に「サブカル」全開、いや最早中二病こじらせでしたからね。
まぁ今回自己破産で行方不明になって対談不参加の
当時の嘉門達夫のプロデューサー、新田一郎がそれの親玉なんで
恐らく誰も止めれる人間が居なかったんでしょうね。
嘉門達夫本人はちょこちょこアタマに「?」を浮かべながらやったのは
ちょいちょいヤンタンで語っていましたがw
「勝手にシンドバット」リリースのきっかけがファット・ボーイズって
本当に誰向けやねんって話ですからね。


そもそも嘉門達夫って「上方演芸」と「フォークソング」に精通してた訳ですから
やっぱり「ベタ」が一番輝くはずなんですが、カッコ悪いと思ってるのかなんのか
凄く「ベタ」を嫌がってる傾向があるように思えるんですよね。
(それで「中二病こじらせ」という表現を使わせてもらいました)
アルバム曲やライブだとわかりやすい「ベタ」な曲もあるんですが
これは「アルバムの中の一曲ならやってもいい」とか
ライブでお客さんを目の前にしてスベるのは流石に出来ないので
「ベタ」になるんだとは思うんですが。
本人名義で「CDシングル」という形で出すのなら
ちょっと洋楽をヒントにしたものとか
世相を斬ったもの(しかもだいぶひねった形で)にしたい
という思いが出ちゃうんでしょうねぇ。
だからアルバム「バルセロナ」から、あんなに有線でかかりまくった
ハンバーガーショップ」ではなく「FUTAMATA」を
シングルカットしちゃったりね。


で「替え唄メドレーシリーズ」のヒットで何かが変わるのかな?と思ったら
結局「替え唄メドレーシリーズを引っ張る」か「過去作のリメイク」ばかりが
目立つようになりましたからね(これは今でもその傾向がある)。
これはこれでどうなの?って思うんですよね。


それもこれも含めて、このCDは本当に「マニア向け」だとは思います。
ちょっと入門編としては適さないかなぁ?と。
そんなシングルコレクションも珍しいとは思いますがw


時間があれば1曲ずつレビューを書いて行きたいと思います。

新作の合唱動画をあげました!>ヮ<

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合唱「組曲『ニコニコ動画』」〜やまだんと三人の歌姫〜
というタイトル。そしてこのサムネを見て「おや?」と思った人居るかな?

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実はかつてluckyさんが作ったこの合唱をリスペクトしております。
この動画はかの「組曲『ニコニコ動画』グランドフィナーレ」の
第一弾の動画でして、今ではタイトルを変えておりますが
かつては「Jと三人の歌姫」とサブタイがついておりました。
まぁ、そのままタイトルをパロディにして使わせてもらった訳ですねw


さてサムネに選んだキャラクターですが
やまだんさんの「獅子王凱ガオガイガー)」
あおいさんの「蒼星石ローゼンメイデン)」
あうさんの「チルノ(東方シリーズ)」
この辺は合唱でこの方たちによく使われてるキャラなのですが
リツカさんを誰にしようかと思い「リッカ(ドラクエ9)」にしました。
完全に名前ネタなのですが、なんとなく声の感じと優しいキャラクターが
僕の中でマッチしたので、これにしよう!と思ったのですが
画像検索してもなかなか良い画像がなくて困りましたw
画像が荒いのは、小さい絵を無理矢理拡大してるせいですw


そんなこんなで見て頂けると嬉しいです。

38歳♂が「そろそろ動画を褒められたい(替え歌)」を歌ってみた

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今年に入って初めての「歌ってみた動画」です。
最近「歌ってみた界隈」で替え歌が流行ってるようなので
僕も何か作れないか!?と思い、ここ3年歌ってみたをやって来て
常々思ってる事をボカロ曲「誰でもいいから付き合いたい」の曲に乗せて歌ってみました。


お暇がありましたら是非是非見て聞いて下さいね!!

【合唱】「クリスマス?なにそれ美味しいの?」2012Ver.

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クリスマス記念動画を作ってみました!
元々、去年ヒャダインさんが「クリスマス?なにそれ?美味しいの?」をCD化した際に、
前の年に発表した2010年verの歌ってみたうpラッシュがありまして
それらを聞きながら、ぼんやりと考えてたものを晴れて一年越しに形にしてみました。


今回はそれまで定位置にいた歌い手さんのアバターをいろいろ動かすことに挑戦してみました!
作るのが結構大変でしたが自分ではクリスマスを祝うにふさわしい楽しい動画になったと思うので
ぜひぜひ見てみて下さい。

クリスマス?なにそれ?美味しいの?【DVD付】

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