第29回ABCお笑い新人グランプリ

昨年12月17日予選会を見に行って
いよいよ本番。
まずは一回戦10組のレビューです。

勝山梶/漫才「幼稚園の先生」

僕は漫才の時の勝山の「昭和の俳優さん」のようなキャラが
好きなので、ちょっと贔屓目に見てしまうんですが
う〜ん…予選よりかはウケてなかったですね。


たぶん、大竹まことの言った
「一人の時はネタはシュールなのに
二人になるとオーソッドックスになるんだね」
が全てなんでしょうね。
大竹まこと途中ネタに飽きて
梶のズボンとか見てましたからw)


ただ、ムーディーのキャラは勝山のピン芸だし
漫才の「昭和の俳優キャラ」はムーディーとは
根っこの部分で繋がってると思うんで
なんとかムーディーの時のシュールさを
漫才に活かせたらなぁ…。


あと漫才見てると、梶を「空回りキャラ」として
活かそうとしてるんですけど
それが足かせになってる感じもするんですよね。


まだ、漫才の時の勝山のキャラもまだ浸透してないのに
梶のキャラを出すのはまだ早いと思います。
梶は勝山のキャラを立たせる縁の下の力持ちになるべきだし
勝山もそういう台本を書くべきだと思います。75点

ジャルジャル/コント「野球部」

予選会では落語のネタやったんで
本番でもあれやるのか?
と思ったら、ちゃんとこのネタをやってくれたのに安心しました。


やっぱろ大竹まことが審査委員長ですから
こういうネタの方が評価されますよね。
柴田理恵も居るし。


今回、この後のコンビと比べてもダントツのウケで
文句なしに一回戦No.1の出来でした。


でも、野球部のベンチならちゃんと
それっぽいのを用意すればいいのに
なんか、病院の待合室みたいなベンチなのが
気になりましたw 95点

モンスターエンジン/漫才「自転車に乗る練習」

いや、悪くは無いんですけどねぇ、
このネタを見るたびに、どうも4分あるのに
2分ぐらいで終わってしまったような
錯覚に陥るんですよ。
もうちょっとネタ全体にボリュームが欲しい。


でも、にのうらごの時よりも
将来的にもっと上のポジションに
行ける可能性は感じます。80点

天竺鼠/コント「不動産屋」

あーやっぱり風呂の下りダレるよなー。
大竹まことがやはりそこを指摘して来ましたw


ここは去年の段階で審査員特別賞を
あげておくべきだったんでしょうね。70点

CUB&MUSI/コント「ストリートミュージシャン

いやースベってましたねー。
なんか、わざわざ東京から上げた甲斐が
全く無かった感じが。
せめて、Tシャツに地図描くネタやったら良かったのに。


これだったら大脇里村ゼミナール松原タニシ
上げて欲しかった。65点

のろし/漫才「ビジュアル系」

なんで予選で受かった「新幹線マニア」のネタ
やらなかったんだろう?
今回やったのは確かにのろしにとって
ある意味キーパーソンになるネタではあるんだけど
こういう所で評価されるネタではないいですよねー。70点

ヒカリゴケ/漫才「腹話術」

松竹の若手が続きます。
それにしても松竹勢は決勝に予選でやったネタ残すなーw


いやでも、このネタ何度か見てますけど
今回いい具合にハマてったし
最終決戦に行ってもおかしくないと思いました。


ただ、甥っ子が噛んだのがちょっと気にかかる所ですがw85点

銀シャリ/漫才「ABCの歌」

予選会で見た時はもっと面白かったんですが
改めて見ると「良く出来てる」事が先行しすぎて
あんまり面白いという感じが起こらなかったんですよね。


でも、関西の若手でここまで明確なスタートと
ゴールを設置して、しかも天丼全く無しで
ネタを展開できるのは新しいと思います。80点

スマイル/漫才「カラオケ」

まさに今年のスマイルの総集編といった感じで
会場大爆笑でしたが、僕はどうも
よしかた君がアホキャラなのに
漫才を先導してるのがしっくり来ないんですよね。
アホのクセに器用すぎるというか。75点

ギャロップ/漫才「宇宙飛行士」

今回決勝戦に上がった漫才コンビの中で
一番の実力を見せ付けた感じがありました。
爆笑ポイントは思ったほど多くはなかったのですが
なんか、それ以上の何か貫禄を感じましたね。90点


ここまで見てきて、僕が最終決戦に残ると感じたのは
ジャルジャル、ヒカリゴケ、ギャロップの3組でした。
そして、最終決戦。


最終決戦に進めるメンバーは
ジャルジャル銀シャリギャロップの3組でした。


銀シャリが意外でしたが
他のコンビとは違ったネタをしたのが
勝因でしょうね。


ヒカリゴケが残念でした。
やっぱり噛んだのが原因かー?
今年東京行くらしいんで
今回ラストとの声も多いんですが
今回ケーエーが東京からCUB&MUSI
呼んだ事を考えると
松竹も来年出す可能性はあると思います。
じゃないと、もう松竹居ないし。


そう考えると、去年の恋愛小説家は
もったいなかったなー。


そして、最終決戦のレビューです。

銀シャリ/漫才「ペットを買いたい」

ちょっと前のスタイルのネタでしたねー。
「ABCの歌」に比べると、展開が並列なんですよね。75点

ギャロップ/漫才「映画のCM」

このネタって、予選会ではCMのネタと
銃撃シーンの2本立てで
この銃撃シーンで一気に失速するというのを
あちこちで言われてたんですが
今回CMのネタ1本に絞って来ましたね。
っていうか、そんなん出来んねやw


なんか大阪の若手ってこの賞と
M-1にだけやたらチカラを入れて来るんですよね。
もうちょっと、この本気をオンバトにも
注いで欲しいんですがw 95点

ジャルジャル/コント「英会話スクール」

会場ウケは物凄かったんですが
冷静に見ると、このネタ1本目と同じパターンで
しかもちょっと劣化してるんですよね。


ここで蜘蛛のネタやったら
文句なしの最優秀新人賞だと思うんですけど
うーん…。80点


そして結果発表ですが
その前に審査員特別賞の発表。
審査員特別賞はスマイルでした。
まぁ、良いタイミングで貰えたんじゃないでしょうか?


そして最優秀新人賞はギャロップでした。
納得の受賞でしたね。
でも、ジャルジャルは本来大竹まこと
好きな方向性の芸風なのに
ここで取れなかったのが痛いなぁ。


さて、ギャップの次の目標は
オンバトの常連になる事ですね。
実際、これ(ABC)以外の関西の賞レースよりも
僕はそっちの方が重要だと思います。


もちろん最終目標はM-1ですけどね。
でも、M-1決勝の審査員の基準と
オンバトの審査員の基準って
結構共通点があるので
オンバトを精することがM-1
繋がる事だと僕は思ってます。


ただ、問題は準決勝の審査員の基準だけが
ここから大きくズレてる事なんですが。