嘉門達夫「かもたつ」

かもたつ

かもたつ

「お前はまちがっとる!」の次に発売されたCD。
今回はこれをレンタルして来ました。
テーマは「ギター一本でどれだけ出来るか?」
でシングル曲「替え歌メドレードラゴン」以外は
全て、ギター一本で演奏されています。
それも踏まえた感想を書いて行きます。

1、取立て

この時期のCDに御馴染みのツカミのショートコント。
ただ、内容的に「ギャクパッケージ」という
トラックにまとめて入ってる他のコントと大きな区別はなく、
イキナリ次の「イミナイ」から始まっても
よかったのではないか?と思います。

2、イミナイ

面白い歌ですが、短い。
もうちょっと聞きたいという所で終わってしまってます。
アレンジはギター一本よりも、かつてのバックバンド
大名行列」のメンバーで演奏したらいい感じだと思うのですが
なんとか呼べなかったんでしょうかねぇ…。

3、ギャグパッケージ1

  • ミュージックショットガン

もうすぐ21世紀になろうとしている時にこのオチはないですわ。
以前「万能塾」にて「質より量で攻めてた時代があった」
と言ってて、たぶんこのCDを出してた時期がそうだったんだろうと
思うんですけど、それにしても限度があります。


これを収録したという事は
「聞いてる奴はこんなんでもウケる」と思われてる訳で
それは凄い失礼な話ですよ。


これは考えた嘉門さんよりも、選んだ新田さんが悪い。

  • 本当は怖い鶴の恩返し

だから、こういう下ネタは止めましょうってw

  • 注意書き

なんで、前のと演奏の仕方が違うんだろう。

  • 独り言シリーズ

バルセロナの「独り言」を超えられないなぁ…。

  • 愛する二人別れる二人

懐かしい。どれだけの人が元ネタになった番組覚えてるんでしょうかね?
なにせヤラセ問題でフジテレビの番組の歴史から抹消されましたからね。
感想ですが「期待持たせといてオチこれ?」といった感じ。
いや、そういう風に持っていく笑いもあるんですけどね
笑いになってないんですよ。リアルにしょーもない。

4、俺だけかぁー

これも面白い歌なんですが、ラストのウォシュレットがねぇ…。
元々この歌は前回のアルバム発売後のツアーで
歌った新曲なんですが、その時ラストのネタがカップラーメンに関する事で
そっちの方が共感出来たというか
ウォシュレットってそんなに全国的には馴染みないと思うんですよ。
公共施設には和式便器多いしねw


アレンジは最初のアルペジオはいい感じなのですが
サビに入るとギター1本は物足りない。
もっと盛り上がるアレンジが欲しかったです。

5、ギャグパッケージ2

  • 嗚呼!バラ色の珍生

やり方によってはもうちょっと面白くなりそうな感じなのですが
なんか惜しい感じ。

  • ガンマン

最後のほうでメロディラインが投げやりになるのはどうかと。

  • 深夜の出来事

このネタは元々、レンタルビデオ「よくわかるシリーズ」の
鼻から牛乳」に来たネタ。


いや「鼻から牛乳」とはちょっと違うのはわかるんですが
それにしても、料理の仕方が無理矢理すぎる。

  • いい意味で

お、ちょっといいのが出てきました。
でもこういうのが埋もれちゃうんですよねぇ…。

  • ドアホ!

ヤンタンリスナーには御馴染み「ドアホ!」のコーナー。
でもこれ「燃えよ!ドラゴン」がバックに流れてるのが面白いかったんで
(「ホアァァ!」が「ドアホ!」に聞こえる)
ネタだけCDでやっても面白さ半減ですわ。

6、地雷女

こんだけ琉球民謡のメロディ付けたんだったら
アレンジとかコーラスとか、それっぽいの付けましょうよ。


もし「今回のアルバムのコンセプトに反する」というのであれば
アルバムには収録せず、同時発売のシングルのカップリングに
すればよかったのに。

7、ギャグパッケージ3

なんだろう?敢えてくだらない事やって
「逆にこれがオモロイねん!」って
思ってるんでしょうかねぇ。

8、いろんな事を言うヤツら

コンセプトまるっきり「哀歌〜エレジー〜」ですな。
今回「替え唄メドレー」ぐらいしかキラータイトルが無かったから
「哀歌」入れたら良かったのに。


それにしても、セリフから唄に戻るたびに
音程が狂うのが聴いてて気持ち悪いw

9、ギャグパッケージ4

  • ヒーローインタビュー

なんとなく狙おうとしてる部分はわからんでもないんですが
上手くハマってない感じがあるますね。
まぁ、今M-1でリアルにこれに近い事がありますしね。

  • おめでた

だから、こういう下ネタは(略

10、替え唄メドレードラゴン

初期の作品に比べて格段にキレが悪くなってますね。
これはこの頃って、ラジオやテレビでネタを募集してなかった時期ですからね。
やっぱり嘉門さんや数限られたブレーンで考えるのは限界がある。


この頃嘉門さんに「ラジオやって欲しい」って言った事もあるんですが
その時の返答が「う〜ん、今ラジオやるメリットないしなぁ…」
でしたからねぇ。


今はナリ天をする事によって、そういう場がある事の重要性に
再び気付いてくれたみたいですけど。

11、ギャグパッケージ5

  • 親孝行
  • インターネット

んー微妙…

  • 会話は終わり

これちょっとオモロイ。

  • 令状

ダジャレかい。

  • ギャー!

鼻から牛乳」やんw

12、最悪

面白いけど、ちょっとわかりにくいか。

13、ギャグパッケージ6

  • 愛する二人別れる二人2

まぁ、被せる程のネタではないわな。

  • 電話相談

このパターン、イマイチ。

  • 第一人者ショー

これまたヤンタンリスナーには懐かしい「擬音のコーナー」
でも、これって毎週リスナーが葉書に書いてくる擬音を
嘉門さんが再現するのが面白いわけであって
CDで一人でやられてもなー。

  • 生態研究

最初「今時珍しい女シリーズ」だったのに
途中から「よく居る女シリーズ」になってますねぇ。

14、ジミー&ハデー(こくまろタイプ)

今回「替え唄メドレードラゴン」と並ぶ数少ない続編物。
もうちょっとハデの方のアレンジをにぎやかにして欲しかった。


特に「地味な楽器」「派手な楽器」はネタを言った後に
その楽器で演奏して欲しかったですねぇ。

15、ビミョーに違う

「感覚としてビミョーに違う」のか
「形そのものがビミューに違う」のか
どっちかに統一して欲しかった気も。

16、ギャグパッケージ7

  • 教養特別講座

こういうのは「壺」に入れると良かったんですが
このアルバムには浮いてるかな。
「第一人者ショー」とか「生態研究」なんかもそうですけど。

最初に強烈な事やっておいて、
オチが下らないという「取立て」のパターン。
こういうパターンも、もう手垢がつきまくってますからねぇ。

  • ハッピー

これも、もうちょっとなんとかしたら、
なんとかなりそうな惜しい感じ。

  • 当時の…

ギャグパッケージ最後のネタなのに…ネタなのに…面白くない。
これがあの山のようにあった「ギャグパッケージ」の
トリだと思うと泣ける。

17、シャケかお前は

ヤンタンの「こんな奴は○○」を初のCD化!
いや、上手い事まとめてるし
メロディラインもノリノリでいい感じ。
これでいい感じのアレンジが付いてくれたらなぁ…。

18、なんでそうなるの?

これも、いい感じの歌ですけどアレンジが欲しい。
「♪なんでそうなるの」がドシラソファミレドの音階なんで
そこで木琴鳴らすとかして欲しかった。


ネタは2番がなんでそうなるの?も何も
答え出てもうてるやんって感じになってたのが残念。
というか、他のは男の気持ちを謳ってるのに
この2番だけ女性目線なんですよね。
嘉門さん女性目線で曲を作ると面白いのが出来ないんですよ。
喜んでるの「私の事歌にしてくれた!」って思ってる
嘉門達夫信者の女性だけ。

19、童謡替え唄メドレー

「ドラゴン」よりずっとオモロイやん。
やっぱり嘉門さん、元歌が自分に馴染みがあるかどうかで
出来不出来に大きく左右されるみたいです。


ああ、でも中盤以降出てくる「極道ネタ」が
ライブほど危険なネタが出来ないんで
なんか行ききれてない中途半端な感じになってますね。
「かわいいコックさん」は良かったけど。

総評

頭にも書いた通り、今回は伴奏がギター1本のみだったんですけど
なんか「デモテープを聴いてる」気分になりましたね。
これライブとかなら、まだ雰囲気とかがあってアリになるんですけど、
CDってそういうの全部淘汰されて単なるボーカルとギターに
なってしまうんで、世界観を作り上げる為に
アレンジって必要あんですよね。


あとAmazonのレビューに「嘉門さんが一人ではしゃいでるみたい」
というのが結構あったんですが、それもアレンジがないせいで
嘉門さんの自作自演の雰囲気が増してしまったんでしょうね。
やってる事は以前とそんなに変わらないんですけど。


もし、ギター1本でやるにしても、間のコントみたいなのは全部やめて
歌のみのアルバムにすべきでしょう。
じゃないと「ギター演奏」の意味がなくなっちゃいますからね。


個人的には「地雷女」だけでも、ちゃんとアレンジ付けて
取り直してくれないかなぁ。
シングルのカップリングでいいから。