YouTubeにアップされてる天津のネタレビュー

一昨日、オンバトでトップバッターであるにも関わらず
321KBと中途半端な点数で落ちた天津の
YouTubeにアップされてる動画を紹介しながら
レビューをして行きたいと思います。

その1:脳内親友田中君

M-1グランプリ2004敗者復活でやったネタ
このネタ久々に見たんですが
よく見てみると、この親友との会話
言葉遣いはおかしいものの
内容そのものは
「友人が見逃した番組を、録画してあげた」
という至って普通の会話なんですよね。


でも、周りにオタクな話が出来る友達が居てないから
脳内に親友を作り出した訳でしょ?


それでその親友とやりかった会話が
そんなビデオ録画どうのこうのなんていう
話な訳無いじゃないですか。


もっともっと濃い話がしたいハズなんですよ。
その辺リアリティが無いというか
自分で作った設定を自分で組み立てきれてないという
感じがしますね。


たぶん、もっとマニアックな話をさせても
それは「田中君」というキャラのセリフなので
成立すると思うんですけどね。


で、後半の声優のコンサートで
やっとそういう流れになったかな?と思った途端
終わっちゃうしw


あと、向が木村を刺すと脅す所で
客が引いちゃってるんで
その辺もひっくるめて要改造だと思います。


昔のオタクネタじゃないのを
むりくりオタクネタにする位なら
こういうネタをもっと詰めていって欲しいです。

その2:脳内メイドゆみみ

上記のネタをやった次の年の
M-1の準決勝でやったネタ。
(画面はNHK上方漫才コンテストの映像ですが)


同じ展開のネタですが
だいぶ漫才として笑える方向性に改良されています。


向がいつものような、おかしな動きおかしな言葉遣いで
笑いを取る方向性ですが
設定勝ちというか「ゆみみ」というアニメっぽいキャラクターが
アニメっぽい動きや喋り方に説得力を持たせています。


ちなみにこのネタで「脳内シリーズ」3作目なんですが
3作目にして、ようやくつかんで来た様な気がしますね。
最初の「変なヤツじゃないですよ」というフォローを
一気に台無しにしてしまう、向の一言や
顔を歪ませながら「ゆみみはそんなんじゃないなぁ」
といういい感じの怖さと言うか気持ち悪さ。
木村の回し蹴りのタイミング。
なんか、やる事が見事に全部ハマって行った感じですもんね。
これを見た時は、ここからオタク漫才師として
ぐんぐんイケるようになると思ったんだけどなー。


ただ、以前このネタを「M-1決勝に行けるべき」だと書きましたが
改めて見ると、そういう「勝負ネタ」というより
寄席とか営業とかで一元さんを笑わせるのに
うってつけって感じのネタですね。
最初のフリの部分がまさに初めて見せるお客さん用に
作ったって感じですし。


だから、なんで今期久々にオンバトに登場し
初オンエアを狙おうとした時に
このネタをやらなかったのかが不思議で仕方が無い。
もう2回もオンエアしちゃったから、このフリ使えないじゃんw

その3:美容師になりたい

で、同年のM-1の敗者復活でやったネタ。
漫才として、よく出来てるし面白いんですが
果たしてオタクである必然性があるのか?と。


たぶん、オタクキャラになる前の天津がやっても
成立するネタだと思うし、むしろその時に
やってた方が高い評価を受けてたんじゃないか?と思います。
(「かわいい美容師をやりたい」みたいなフリで)


なまじっかオタクキャラであるがゆえに
見てる人(審査員も含め)
「これはオタクなのだろうか?」と
思わせてしまっているのではないかと。


でも、オタクキャラになった直後に
こういうネタを思いついてしまうというのが
なんとも間が悪いというか
天津が今一つなポジションである事を
象徴してるよなぁ(苦笑)。

その4:アニメオタク漫才

最後にオマケなんですが、
もう完全にキャラが一周しちゃってますね。


オタクネタがどうのこうのというより
いくら「よしもとサンサンTV」とはいえ
テレビでこういう事をやっていいほど
向のオタクキャラは世間には浸透してないと
思うんですけどねぇ…。


こういうネタをやるなら、
「木村がアニメを見て、どうハマって行ったか?」
みたいな過程とかを
もっと描いていかないと
漫才として成立しないのではないかと思うんですよね。


これだけと結局
「向がいうハズのボケを木村が先に言った」
ってだけだし、
それに普段の漫才でもぱにぽにとかARIAとか
ひだまりスケッチの話なんか持ち出せへんやん。


普段の漫才で持ち出してこそ
成立するネタなんちゃうの?と。


で、結局最後動きに逃げるしねw


それは「アニメオタク」の動きじゃなくて
「アニメキャラ」の動きだから。
だから「ゆみみ」ではそれがハマったんですよ。


なんか、その辺作ってる本人が
一番理解出来てない感じがしますね。


なんか結局「オタクキャラ」が全部上っ面なんですよね。
その辺、オタクにだけじゃなくて
見てる普通のお客さんにも
「何かよく解らないけど物足りない感じ」
と思わせてしまうんじゃないかと。


だからオンバトとかアワードで
今一歩先に進めないんですよ。


baseで見てる天津のファンの人は
オタクキャラをやる前から天津の事を知ってるんで
そういうのもひっくるめて
「向クンの考えた事」として
受け入れてる節があるんでねぇ…。


向がそこに気付いてくれれば
この中途半端な現状を払拭できると思うんですが
今の段階では難しいかなー?