どうもオンバトって過小評価されてる気がする

よく、「オンバトをきっかけにブレイクした芸人が居てない」
という理由でオンバトが過小評価されてるんですけど
(特に大阪の若手芸人のファンがそういう事が多い。
「だから、こんな番組にチカラを入れてもしょうがない」という理論)
そもそもその指摘がオンバトを評価する上で
的外れだと思うんですよ。


オンバトは「若手芸人の登竜門的な番組」なので
「これから売れる可能性のある芸人を選別する、
もしくは育て上げる」という役割があって
ネタをする環境もM-1のように漫才に縛られる訳でも
レッドカーペットのように1分ネタに縛られてる訳でもなく
エンタの神様のようにスタッフの作ったネタを
やらされる訳でもない。


出場者も事務所の偏りもないし
審査員もハガキ応募の抽選で選ばれた
東京の視聴者で、もうこれ以上ないぐらい
平等な条件だと思うんですよ。


で、そういう所で勝ち残って行く事が
今は直接ブレイクに繋がらないかも知れないけど
後々に良い結果に繋がると思うんですよ。


今売れてる芸人見てると
品川庄司にしたって、おぎやはぎにしたって
バナナマンにしたって、チュートリアルにしたって
麒麟にしたって、オンバトの常連だったんですよ。
もちろん売れたきっかけは別にありますけど
やっぱりオンバトで培ってきたものってデカイんじゃないかなー?
って思うんでよね。


カンフー映画で師匠に窓拭きばっかりやらされて
「これが何の役に立つんだ!」って思ってたら
その動きが実は敵の攻撃を振り払う時に
役に立ってたっていう下りがあるんですが
まさにオンバトはその「窓拭き」の役割だと思うんですよね。
だから、たぶん今のオンバトの常連
タイムマシーン3号、三拍子、流れ星など)
はたぶん5年後ぐらいに、結構バラエティで
よく見かける顔ぶれになってるんじゃないかなー?
って思うんですよね。


で、たぶん今のオンバトの過小評価の原因は
ルート33ハリガネロックNON STYLEの3組のことを
指して言ってるんだと思うんですけど
ノンスタはたぶん上に例に出した芸人達の並びに入ると思うし
ハリガネロックユウキロックの迷走が原因なんで
そこから抜け出せば、たぶん売れると思いますし
ルート33は5年後ぐらいにTKOみたいに
「ベテラン若手」みたいなポジションで
急に売れたりするんじゃないかなー?
って思うんですよね。


でも、ルート33は今でも漫才で家族を養っていけるぐらい
稼げてるんだから、それで充分だとも思うんですけどね。
「芸人はテレビだけじゃない」っていうのは
まさに彼らを指して使うべき言葉だと思うんですよ。


で、逆にオンバトで常連になれなかったけど
飛び級のようにM-1で何度も決勝に行った
笑い飯や千鳥がどうなったかというのは
去年のM-1を見ていただけたら解るでしょ?


結局「自分らが何を求められてるか?」
というのが解らないまま、学ぶ機会から
そっぽを向いて、自分を贔屓してくれる人にばっかり
向いてやって来た結果がこうなっちゃった訳ですよ。


そうそう、オンバト笑い飯と言うと
有名なエピソードがありまして
笑い飯が敗者コメントでチョップリンの話
ばっかりしてたらスタッフに『ふざけないで下さい』と
怒られた」という事があったらしいんですよ。
でも、昔Dondonkodonが敗者コメント録る時
ぐっさんが腕立てしながら
「次はボブ・サップに勝てるように特訓して来ます!」
っていうのをやってたり、記憶に新しい所では
ストリークが敗者コメントで延々野球の話したりって
いうのがあって、不満と言うよりも
疑問として「なんでドンドコやストリークがOKで
笑い飯がダメなの?」という声があるんですけど
でも、ぐっさんとかストリークがやってる事と
笑い飯がやってる事って違うでしょ?


ぐっさんやストリークはテレビの前の人に
楽しんでもらおうとしてやってる
即興のコントや漫才じゃないですか。
でも笑い飯のってただの悪ふざけでしょ?
言うてみたらテレビの前でピースサインして
「山田見てるかー!」って言ってる素人と
変わらないじゃないですか。
もう完全にサークルというか学生のノリなんですよ。
プロ意識の欠けらもない。


そんな笑い飯を「彼らこそプロの漫才師だ!漫才職人だ!」
って持て囃したり、そのチョップリンの話も
「芸人同士の友情物語」として感動してる人が居て
僕はどうしても、そのファンのノリに付いて行けないし
どうしても笑い飯が好きになれないんですよ。


だから、今笑い飯がああなっちゃったのは
大阪のお笑いファンが甘やかしすぎた事が
原因だと思うし、いっぺんどっかでもまれないと
彼らはこれ以上、上に行けないと思うんですよね。
あまりにも彼らの芸人人生は順風満帆すぎた。

爆笑オンエアバトル〈8〉

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