漫才アワード2次予選の天津のネタ終わりトークと向の主役気質について

実は漫才アワード2次予選の番組の感想の時に書こうと思ったのですが
長くなりそうなので、今回別に書かせて頂きます。


アワード2次予選で天津がネタ終わりのトーク
木村が「この点数はあると思います」と
お馴染みのエロ詩吟の一説を言って軽く笑いを取り
それに向が流行ってもない言葉を被せ
「そんなんないから」とツッコまれるという
くだりが深夜の特番でも流れてましたけど
実はあの後、向が「流行ってもないフレーズを被せる」
というボケを延々やり続け
挙句の果て、木村にエロ詩吟を振ると言う
事をやってたんですね。


しかも、収録も後半。前の記事にも書いたんですが
2次予選って5時間にも及ぶ収録、
しかも、途中5分休憩が2回のみという
過酷な状況でお客さんは疲労も空腹もピークに達していて
客席から「早よ、次のコンビ行けや!」という
殺気立った空気が漂ってましたw


その空気を木村は察したのか
(この辺の空気を読むチカラは木村の方が「あると思います」w)
向のフリをそれとなく流し
さらに空気を盛り返す為に
「決勝に行けそうな気がする」と
再びエロ詩吟でお馴染みのフレーズを
軽く言って会場を盛り上げたのですが
再び向がそれに被しまくり
「木村がさっきのフリに気付いてなくて流れた」と思ったのか
再度、木村にエロ詩吟を振るなんて事をしたんですが
流石に司会のアナウンサーに
「時間が無いので」と言って降ろされてましたw


ホンマに向って空気読めんなーと。
いや、芸人の「空気読め」問題は以前にも書いたとは
思いますが、別に先輩芸人の「空気読め」なんてのは
別に聞かなくていいんですよ。
その空気をブチ壊す事が新しい笑いを生むんですから。
でも、お客さんの発する空気は読もうやw
前も書きましたけど、芸人というのは客商売ですし、
何よりお客さんの発する空気を読むというのは
お客さんに対しての思いやりだと思うんですよね。


それでこの光景を見てて思ったのは
「ひょっとして向って、この場において
自分(もしく「自分ら」)が一番の主役だと思ってる」
んじゃないか?っていう事なんですよ。
いや、向って前からそういう所があって
オンバトでも「お客さんから拍手が貰えるだろうと思って木村の結婚を発表」したり
(結果無反応で向が自分で拍手して無理矢理拍手煽ってましたがw)
してましたからね。


でも、この「向の主役気質」は一体どこから来てるのかが
謎なんですよね。別に大きな賞を取った訳でも
M-1のファイナリストになった訳でもないのに。
実際、アワードの予選にも自分より先輩の芸人とか
売れてる芸人がいっぱい居てた訳じゃないですか。


いや、僕ね、天津がコンビとして今一つ上に行けないのは
この「向の主役気質」が原因なんじゃないのかな?
って思うんですよ。


向がはりけ〜んず前田さんを尊敬してるのは
本人も公言してますけど、
僕、向って前田さんの「主役の部分」しか見てないと思うんですよね。
「アニメを題材にした単独ライブやって、お客さん満席にして凄い」みたいな。
でも、僕は前田さんの凄さって「脇役の凄さ」だと思うんですよ。
ハッキリ言って、前田さんのネームバリューだけでは
うめだ花月を満席には出来ないと思うんですよ。
あれは完全にゲストのネームバリューでお客さんを呼んでる訳ですよね。


ただ、凄いのはそこからで
ゲストのインタビューコーナーとか見てると
ゲストを立てつつ、ゲストの面白い所を引き出すのが
前田さんは凄く上手い。
あれはね、「上手く脇役に徹して上手く立ち回る事が出来る」
からこそ成せる技なんですよ。


向が前田さんのようになりたいなら
「脇役に回って上手く立ち回れる」様にならないと。


あと、向が「主役気質だなー」って思うのは
「自分の主役の座をを脅かす程の大きな存在が来たら
どう立ち回っていいのかがわからなくなってしまう。」
だから、登風に出た時も完全に前田さんの言われた通りにしか動けないし
「アニメナビu」でも濃い話をするかおりんに対して
ゲストなのに、つまんない司会進行しか出来なかったり
かおりんは自分の面白い所は自分で引き出してましたからね)
あと、一番象徴的なのは自身の番組「もえもえポンバシ系」に
向が憧れてる声優さん、川上とも子が出た時の向の反応が
なんかいちいち、卑屈なんですよ。


例えば「僕は川上とも子さんに勝てる要素は一つもないですから」って言ったり。
つか、お前勝つ気やったんかい!とw
そもそも勝つも負けるも何も土俵が違うから勝負以前の問題だし。
いや結局その「勝った負けた」は
「自分が川上とも子さんを差し置いて主役にはなれない」
って解釈しか浮かばないんですよ。


他にも、向が「天津というコンビを知ってますか?」という質問に
「知らない」って言われた時も「いや、僕が悪いんです。」って言ったり。
別に誰も「天津が無名なのは誰の責任か?」とかそんな事聞いてないやんとw
そこは「知ってもらえるように頑張ります!」でええやん。
上の話もですけど、そんなん言われて
川上とも子もどうしたらええねんって話じゃないですか。
つか、憧れの人を困らすなよとw


漫才アワードに話戻しますとトークの時もね
今まで天津は何の賞も取ってなくて
アワードもこれまで2次予選で2回敗退してる訳でしょ?
そして、やっと決勝行けるかも知れないって時なんだから
それを素直に話して「絶対にこのチャンスは掴みたいです!」
って言えばお客さんは味方になってくれてたと思うんですよ。


それを何「決勝に行けるか行けないかなんて関係ない」という感じの
話の逸らし方をしとるねんと。
何を今更カッコ付ける事があるねんと。


だから、天津がもっと上に行くためには
向が余計なプライドを捨てて「主役気質」を改めないとダメだと思います。
脇役だって立ち振る舞い方によっては主役よりオイシイ事だってあるんですから。

天津 木村のエロ詩吟、吟じます。

天津 木村のエロ詩吟、吟じます。