キング・オブ・コント2009

親に「今日アンタ、コントのアレあるんちゃうの?」
と言われるまで、当日やる事に気づきませんでしたw


とりあえず、このブログではネタのみのレビューを書かせていただきます。
ネタ名の後の()内の数字は番組での点数。
感想の後に書いてある数字は僕の個人採点です(満点は100点)。

  • 一回戦

東京03「コンビニ」(835点)

また、古いネタだなぁw
まぁ初出場でトップバッターという事で選んだんでしょうけど。


でも、このネタは初期の東京03の中でも
ちゃんと三人の役割分担がなされていて好きなネタです。
演技力あるから、それでちゃんと見せてくれますし。
オチも改良されてあったのが好印象でした。85点


もうまさに基準になるネタって感じでしたね。

ジャルジャル「ラーメン屋」(734点)

なんか「ベタなネタを若手らしく力いっぱい演じた」
って感じで番組の流れとしては悪くなったのですが
本来のジャルジャルの持つ「少しひねた笑い」とは違うモノでしたね。


その辺、お笑いファンは元より会場に居た芸人の審査員の期待を
裏切ってしまった感じはありますね。
ただ、これ準決勝でやったネタらしいんですよねぇ…。
その辺審査員は何を思って上げたのかが知りたいです。65点

モンスターエンジン「競馬の実況」(771点)

うーん…、大阪の準決勝を見に行った人から非常に評判が良かったんで
期待して見てたんですが…期待しすぎたかなー?


なんか完全に西森の独り舞台でしたしね。
モンエンって「神々の遊び」で見ると大林も結構達者なので
両方の良さが活きるコントをやって欲しかったですね。60点

ロッチ「取り調べ」(807点)

なんか、大阪の若手にありがちな「理屈臭い」ネタで
吉本時代の二人に戻った様な感じを受けました。
ロッチの良さってレッドシアターでウッチャンとか関根勤が語ってるような
「悲哀」の部分だと思うんですけどね。
なんか、そこを上手く活かしきれなかったというか
何の為にレッドシアターやってんの?と問いただしたくなる様な
思いにすらかられました。


でも、芸人の評価高いんですよねぇ。
なんか芸人がこういうのに共感してるから
芸人が「理屈」のネタに走ってしまうんでしょうね。55点

天竺鼠「食堂」(723点)

ABCお笑い新人グランプリで二本目にやったネタを
今回は一本目に持って来ましたが
これが裏目に出ましたね。あれって一本目のネタの勢いで
このネタがよく見えたのが今回良くわかりましたね。
まぁ、このネタ「笑いの超新星」で見た時微妙だったしなぁ。


にしても、大阪の若手ってジャルジャルにしても天竺にしても
一つのコンセプトをとにかく押し切るパターン多いなぁ。
そりゃ、オンバトとかでも勝ちあがれないハズですよね。
あと、もうひとひねりしてもらわないと。65点

しずる「冥土の土産」(820点)

ここまで、トップバッターの東京03以外正直イマイチなのが続いてたのですが
ここに来てようやくその流れを払拭するコンビが出てきました。
いわゆる「男同士がじゃれ合うネタ」ですが、二人がちゃんと
自分のキャラを理解してやってるので素直に面白いし
ちゃんとレッドカーペットで自分らが普段やってる
芸風のままで居てくれた事も嬉しかった。


オチの天丼も他の若手がやってるような
「いいオチが思いつかないからやむを得ず」という感じゃなくて
ちゃんと成立させてるのが偉いなぁ。90点

サンドウィッチマンハンバーガー屋」(878点)

僕はサンドウィッチマンのネタって漫才もコントも
そこそこだと思うんですけど、なんか「東京若手お笑い界のカリスマ」
みたいになってて、芸人もお笑いファンも過剰に持ち上げてる所に
大阪人として違和感があるんですけどね。


ただ、ネタよりも前のVTRとか、終わった後のトークとか
そっちの方が面白くて、M-1優勝以降、貫禄が付いたというか
芸能人として一皮剥けた所の方が興味深かったですね。75点

インパルス「墓参り」(767点)

いや、これは面白かったですねぇ。
板倉の「神経質で理屈くさいヘタレキャラ」が
かの名作「ヨハン・リーベルト」を髣髴とさせるようで良かったです。
いやこれは第一回戦最高の出来だと思ったら
点数低っ!w えーこれの何がダメなのか審査員に聞いてみたいなぁ。95点

一回戦を終えて

個人的にはインパルス、しずる、東京03が良かった感じ。
サンドウィッチマンが妥協点。あとの4組がイマイチだったかな?と。
そしてその4組が大阪吉本出身だという事がなんともやるせない気分です。

  • 第二回戦

天竺鼠「コンビニ」(829点)

本命のネタktkr かなり点数稼ぎましたが、
一回戦の点数が低すぎて届かなかった感じですね。
まぁ、天竺って現段階でこのネタしかない感じですからね。
そういうコンビって、このルールでは厳しいです。80点

ジャルジャル「野球」(805点)

おなじみ「麦わら」のネタで、これって他で高い評価を
受けたネタだったんですけど、なんかここでは空気に合わなかったですね。
たぶん、こっちが彼らの本命だったと思うんですけど
まだ、会場の空気が固まってない一回戦でやるべきだったかな?と。
そしたら、まだ受け入れられた可能性あったと思うんですよね。
一回戦でやったネタとあまりにも傾向が違いすぎますし。


あとオチの吐くのもなんか福徳が「精神を患ってる人」
みたいですごい後味悪かった。
いつもやってる批判するのでええやんって思いました。55点

インパルス「警察官」(868点)

なんか、これって完全に「若い男女あるある」ですよね。
「あー女ってこんな事言うて来るわー」みたいな。
僕としては一回戦のネタが独自の世界観を見せてくれただけに
安易にあるあるに走ったのは凄く残念でした。


ただ芸人がバカウケして点数もこんなに入ってるのを見てると
結局人間って誰しも「あるあるネタ」に弱いんですよね。
芸人とかでもエンタの「あるある」を否定する人も居ますけど。60点

モンスターエンジン「占い師」(855点)

まぁ、典型的な「二本目無かった」っていう感じでしたね。
こんなネタするぐらいなら「神々の遊び」やったらよかったのに。
そして点数のインフレが酷い。50点

ロッチ「面接」(804点)

なんか開き直り方を間違えた感じですね。
そして関西芸人お馴染みの「ひとネタ推し」。
なんか、この大会でロッチは本当に
「市川塾」と「3児」に戻ってしまった感じ。
ちなみに芸人はここで点数の軌道修正を計った模様w 55点

しずる「卓球の試合」(831点)

ここでやっと、ちゃんとしたコントが見れたって感じですね。
一回戦よりもちょっと落ちるけど
構成もしっかりしてたし、演技力もあるし。


なんかレッドシアターの東京吉本三羽烏
ちょっと出遅れた感があったんですが、これで見直しました。85点

東京03「伊豆旅行」(953点)

正直、始まった時「えーこれー」って思ってしまいました。
いや、このネタねぇ初期の頃の「豊本の役割が消去法で決まった」
って感じ丸出しのネタで僕は好きじゃないんだよなぁ。


ただ、演技がこのネタをよくやってた時より
上手くなってるし、その分確かに面白いんですよ。
それに、最近の複雑な人間関係を見せるネタをやっても
今の空気の流れにハマらなかっただろうなぁと思うと
ちょっといろいろ複雑な心境です。80点

サンドウィッチマン「美容院」(865点)

一回戦の点数を見てると、このままサンドウィッチマン
逃げ切っちゃうかな?と思ってたんですが思ったより伸びず。
(それでも高得点ですが)
僕から見て一回戦とほとんど同じような事やってたんだけど
一回戦の期待値が高すぎて、こうなっちゃった感じがしますね。
なんか勝手にハードル上げられて、勝手に裏切られたみたいになってるのは
正直可哀想な気もw 75点

総評

優勝は東京03に決まりました。おめでとう!
まぁ、個人的な不満は多少あったものの
単純に優勝できて良かったなという思いが強いですね。
元々好きだったというかアルファルファ時代から応援してたコンビですし。
評価されてたのがオンバトと今は亡きホープ大賞だけだったので
これで日の目を見る事が出来ればと思います。


あと個人的にはしずるが好印象。
二本ともちゃんと作りこんだコントを見せてくれたのは良かったです。
あとはロッチを含む、大阪吉本出身メンバーがちょっと不甲斐なかったなぁ。
とりあえず「一つのコンセプトだけで推す」というやり方を
いい加減改めないと、第三回以降東京の芸人に勝てない気がします。