M-12007ファイナリスト予想〜関西編

もう、出場者もほとんど発表になり、
さらに昨日の「あさひグランド花月」を見ていろいろ
思うところがあったんで、ここで
ファイナリスト予想しちゃいます。
ちょっと文章が長くなりそうなので
まずは関西編から。

麒麟

まずはファイナリスト、そして優勝候補の一組、麒麟
去年やった時は麒麟笑い飯は敢えて外したんですが
今回はいろいろ書きたい事もあるので
敢えて入れました。


まぁ、彼らはずっとM-1の常連で
でも、なかなか優勝できないポジションに居ますが
その原因は2001年のM-1でやった「小説ネタ」のインパクトを
未だに超えられてない事だと思います。


思い返してみれば、あのネタって、川島の発想力はもちろんのこと
実は「田村いじり」もきちんとネタに組み込まれているんですね。
(「雪合戦」のくだり)
一回、田村を遊ばせてから、川島がいじるという構成で。


本人ら(というか川島)も、どうにかして漫才で
田村の面白さを出そうといろいろ考えてるみたいなんですが
いかんせん、今やってる実況シリーズって、田村の動きと川島の喋りが
同時進行でやってるから、田村が自由に遊べない。
そこが今やってる実況シリーズが、イマイチ物足りない原因のような気がします。


元々「小説ネタ」は一部に川島がナレーションを入れる部分はあるものの
基本は掛け合い漫才なので、一度そこというか原点に戻ってみるのが
いいんじゃでしょうか?

笑い飯

ここもなかなか優勝出来ずにいるコンビですが、
前も書いたんですけど、このコンビの面白さって
哲夫、西田の二人が「俺の方がオモロイねん!」って
絶対に一歩も譲らずにボケ合う所だと思うんですよ。
それが相乗効果となってどんどん面白くなってくる。


それがここ最近すごく弱くなってきた。
よく審査員がお笑いファンが「みんな笑い飯のパターンに飽きてきた」
という事を言ったりするんですが、
でも、一般の人が「飽きるほど笑い飯を見てんのか?」
って思うんですよね。
M-1で一年に一回ぐらいしか見ないですし。


むしろ2004年のネタとか見てると
見てる人よりも、本人らが先に飽きてしまったのではないか?
とも思えるんですよ。


みんなもっと「俺が俺が漫才」を見たいのに
笑い飯が違う事をやり始めた。
その欲求不満を未だにみんなが引きずってる状態にあるんじゃないかと。


2005年の「お誕生日会」のネタが笑い飯ファンの間で
「あれは笑い飯の最高傑作、あれで優勝できなかったなんておかしい」
という声もあるんですけど、結局あのネタも
僕はあのネタぶっちゃけ「ZAIMAN」で見た時から嫌いなんで
客観的な判断は出来ませんが
これだけ大絶賛を集めてるという事は面白いネタなんでしょう。


ただ、今みんなが求めてる笑い飯は、ああいう
「仲良しこよしでボケ合う笑い飯」ではなく
「俺が俺がで張り合う笑い飯」だったんだと思います。


例えるなら、焼肉食べたいのに、おいしいスイーツの店に
連れて行かれたみたいなw
「おいしいかも知れんけど、俺が食いたいのはそれとちゃうねん!」
っていう感じで。
(「お誕生日会のネタで優勝出来なかったのは何でや!?」って
言ってる人って普段から笑い飯の漫才見すぎなんじゃないでしょうか?
本人らと共に「俺が俺が漫才」に飽きちゃって、
そこであのネタに遭遇して 感動したんだと思います。)


で、あの年って、その後丁度ブラマヨが形式は違えど
吉田、小杉が二人でケンカする漫才やったでしょ?
あれで笑い飯に対して感じてた消化不良感が
一気に解消され、大爆発を生んだんだと思います。


さっきの例えでいうなら、笑い飯にスイーツの店に連れて行かれた後
ブラマヨの二人が肉持ってきて
「みんなでバーベキューせぇへんけ?(吉田)」
って言ってくれて、みんな「うぉー!」ってなったって状態ですね。


まぁ、つまり彼らが優勝するには
もう一回熱の篭った「俺が俺が漫才」を2本やる事だと思います。


とは言っても麒麟と違って非常にメンタル的な要素が強いんで
難しいとは思いますけどね。
特に哲夫がメンタル面弱そうだしなーw

NON STYLE

去年、ファイナリスト候補に挙げられつつ
準決勝でネタのチョイスを間違え、残れなかったコンビですが
まぁ、今年の全体的なレベルを考えると間違えなく入れると思います。


ただ、この前の「あさひグランド花月」を見てると
ツカミの「スーツの下タンクトップ」とか
「イキリの説明」とかやってなかったし
井上がそんなにイキってないのに
石田が攻撃しまくって、なんか「イキリいじり」というよりも
ただの言いがかりみたいになってまして、
どうも「イキリ漫才に飽きてきてる」っぽいんですよね。
これはマズイなー。まだ全国的に全然無名なのに。


で、その去年調子良かったときのノンスタのパターンって
「井上が考えた最高にカッコイイシチュエーションを二人で再現」
→「しかし、それを気に入らない石田が茶々を入れる」
→「それに怒った井上が『邪魔すんな!そこで見といて』と言って
一人芝居に入る」
→「井上の一人芝居の気持ち悪さに石田が大きなリアクション」
という流れで、僕はこれでいいと思うんですが
どうも、設定するシチュエーションが「時代劇」とか
「船長」とかお客さんに「イキリ」が伝わりにくい設定が多いんですよね。


そこは変にひねらずに、もっとベタでいいと思うんですけどね。
ドラマなら「恋愛ドラマ」とか。
(去年、一番評判の良かった「お化け屋敷」はデートという設定なので
イキリが伝わりやすいんですよね)


で漫才師としてのセンスが活かせる部分というのは
石田の茶々入れ部分だと思うので
そこでこういろいろ思考をこらしてやって欲しい。


そういえば、去年の敗者復活で
「キッスがしたい」というネタをやってたんですが
あれフリの部分は非常に良い感じだったのに
中身は「俳優になりたい」の焼き直しでガッカリした記憶があるんですが
もう一度、そのテーマで練り直してくれないかなぁ?

ダイアン

あと一枠、非常に悩んだんですが
とろサーモンやプラスマイナスは去年以上のネタがない、
千鳥、アジアンは前出した時のマイナスイメージを
払拭できるほどの劇的な変化を遂げてない。
と、なると最近新しいキャラに覚醒しつつある
ダイアンが可能性あるかもと思うのです。


ただ、ダイアンは結構挑戦的なネタを作っても
肝心な勝負どころでいつもの「小手先でボケるようなネタ」
を持ってきちゃうので、その変の考えを改められれば
決勝は射程圏内だと思います。


明日は関東編をやります。