おたくの描き方


ネット上で話題になっている
「アッコにおまかせ」の初音ミク騒動。


まぁ、10年前ぐらいにテレビでおたくいじりをされた
僕からすれば、ただただ苦笑いなんですがw


なんかやってる事が幼いというか
やってる事がまるで小学生がクラスで
キモイ同級生をいじめてるようですね。


まぁ、犠牲になってしまったオタクの人は元より
テレビ見てる一般ピーポーもこんなん見せられて
オモロイんですかねぇ。


例えばクラスのいじめも、やってるいじめ集団は
楽しいでしょうけど、周りに居てるクラスメイトは
みんな、その光景を見て悲しい感じで見てると思うんですよ。


たぶん、テレビの前の人もそんな感じで見てたんじゃないかと。


でも一度素人いじりで高視聴率を取った番組がありまして
TVチャンピオンの「アキバ王決定戦」なんですけど
あれはTVチャンピオンという番組の形式が
従来の「モテない、友達居ない、ニート、変な言葉を連呼する」
といった部分ではなく、オタクの本質である
「こだわり」の部分にスポットライトを当てたから
オタクをバカにする内容でも、一般人が楽しめたんだと思います。


これって、芸人が「オタク」を演じるときにも通じる部分があって、
オタクの「モテない、友達居ない、ニート、変な言葉を連呼する」
という部分をクローズアップする人も居ますが
結局それって「クラスに居る変な奴のものまね」
レベルでしかないし、それより何より
実は「オタク」という部分に結びついてないんですよね。


それよりも「こだわり」という部分にスポットライトを当てたネタ
それが「変な所にこだわってる」ような
バカにした内容でも、それをちゃんと踏まえていれば
「笑い」として成立する。


それをちゃんと踏まえてネタをした芸人って
僕の見た中では、ドランクドラゴンぐらいだと思うんですよ。
「こだわり」を描けるから、そこから人間模様が生まれる。


反面、天津なんかは、例えば「脳内友達」なんかは
まんま「オタクって友達がいない」事をテーマにしちゃってるし
(しかも、向が木村に殺人予告する)
「美容院」なんかも、ただひたすら変な単語を連呼するだけ。
(「ぱにーぽにー」とか。ただのタイトルやがな)
なんか天津のファンの間でオタク漫才の中では
評判の高いネタなんですが、僕は笑えませんでした。


僕は何度も書いてますが天津のオタク漫才で
唯一「これだけは今までのと違う!」と思ったのが
「脳内メイドゆみみ」ですが、今までこのネタに関して
「ただのボケツッコミだけではなく、トリッキーな展開がある」
「メイドという単語一般人のオタクのイメージと結びつきやすい」
という部分を評価してたんですが、
そういう部分もあるんですが、もっと基本の
「こだわり」の部分が描けてるのは
このネタだけなんじゃないかと。


向の「俺の理想のメイドさんはこうや!」というのを
徹底的に木村にレクチャーするといった内容ですからね。
だから、あんだけ客が重い「NHK上方漫才コンテスト」で
爆笑が取れたんですよ。
(でも、このネタ、ファンの評価低いんですよね。
褒めてんの僕ぐらいw)


惜しむらくは、このネタを準決勝でやった
2005年のM-1で決勝に残れなかった事ですね。
正直、同じbaseではアジアンよりかはずっと良かったと思うのですが。
ひょっとして審査員は「もう一息。あと一年様子見よう。」
と思ったのかも知れませんが。


まぁ、その後天津がまさか、こんな風に劣化するとは
夢にも思いませんでしたけどねw