マニア市場だけで食えるのなら何の問題はない:昨日の風はどんなのだっけ?

僕はこの件に関しての一番の問題は
「大阪のお笑いファンやスタッフが『大阪の笑いがマニアックになってる』
という部分に気付いていない。
自分らがお笑いに対して一番ニュートラルで
正しい見方をしてる」と思い込んでる事でしょう。


そもそも大阪人のお笑いの受け取り方って
少しずれていて、例えばダイアンのというコンビを評価するとき
「見た目が変にイケメンっぽくないから厨人気も出ないし、
変なキャラ売りもしない、自分らの発想力、トーク力だけで勝負してる。
まさに彼らこそ正統派王道漫才師だ!」という感じじゃないですか。


でも、僕から言わせてもらえれば
「あんな芸能人としての武器を何も持ってない人らに
敢えて注目するなんて、それこそマニアックじゃないのか?
って思いますし。


じゃあ、大阪がマニアックだと感じる芸人は誰かと言うと
ストリークとか、ちょっと前の天津だったりするんですよ。


でも、これも僕から見れば
「野球のユニフォーム着て野球の話する」とか
「いかにもアキバ系の風貌のヤツが頭の中に居るメイドさんの話する」
なんてこれほど解りやすい漫才ないと思うんですけどねぇ。


それで、大阪のお笑いファンって、本当に「お笑いヲタク」で
お笑いに関しては凄いマニアックなのに
他のジャンルに関しては、からっきしダメで
ちょっとでも一つのジャンルに特化したネタをする
芸人にすぐに拒絶反応を示す。
しかも、自分を基準に考えてるから
「自分が解んないんだから、世間一般はもっと解る訳がない」
という解釈になる。


「面白いよ」という人が居ても、
それはその人がマニアだから、
視野の狭いオタクだから
「自分が好きなのを世間がみんな面白いと錯覚してるんだ」
と逆に思ってしまう。
これじゃあ、大阪のお笑い文化の幅は狭くなる一方ですよ。


でも、ストリークは芸暦がなせる業なのか
上手く立ち回って「野球好きキャラ」を上手く
浸透させる事が出来たけど、
可哀想なのは天津で、せっかく産み出した
「オタクキャラ」を大阪の融通の利かない
お笑いファンのせいで、散々迷走したあげく
結局、止めるという選択肢を選ばされてしまった。
これは凄く罪深い事だと思いますよ。


今のキャラクター芸人ブームの中
上手く行けば全国区ブレイクも出来たかも
知れないと思ってましたし
その可能性は「脳内メイドゆみみ」の時に
出していたのに、そこに誰も気付けなかった
大阪のスタッフ、お笑いファンは
ちょっと情けないと僕は思います。


みんながみんなダイアンみたいになってしまうのは
決して良い事ではないと思うんですけどねぇ…。