嘉門達夫BOX~怒涛のビクター・シングルスDISC-3

ビクター版シングルCDBOXの3枚目。
このCDから「マンスリーCDリリース計画」が始まります。
僕の考えですけど、こういう事をやるときってシングルのA面の10〜11曲は
あらかじめ作っといてからスタートするものだと思うんですけど
ホンマにスタートしてから出す曲を考えるという(最初の何枚かは決まってたようですが)
本当に行き当たりばったりで1年やってしまったようで
このBOXに関してはアルバムとして聞くからいいものの
実際リアルタイムでCDを購入してた僕はかなりキツかった記憶がありますw
それでは曲ごとのレビューです。

1 スモーキン・ブギ レディース

これ発売が元日だったんで、開いてる店をわざわざ探して購入しましたよ。
それで聞いてみて、正直ガッカリしましたw
だってめっちゃ普通なんだもん。もっと言うなら単純に面白くない。
たぶんオリジナルのスモーキン・ブギは「ツッパリ学生」をテーマに描いてるので
学生の分際でタバコ吸うのは「アカン事」なので、それをそのまま描いても歌になるんですけど
OLのねーちゃんがタバコ吸ってても、別にどーって事無いですからね。


これを自分の番組でかける時は本人の口から「今タバコを吸う女性が増えてて
それをテーマにしようと思って作りました」みたいな解説をしてくれるので
「ああなるほど」と思って聞けるんですけど、この曲だけをCDとか有線で聞いた人って
恐らく「?」ってなりますよね。
結局一番インパクトがあったのが蛭子能収が描いたジャケットというw

2 NIPPONのお正月

日常指摘系ではそれなりの佳作。カップリング曲ならこれぐらいでいいんだけど
いかんせんメインが弱いせいで…

3 英会話教室

これも面白いコントトラックなんですけど、なんか全体的に地味だなぁ。
なんかお腹空かせて飯食いに行ったら箸休め系ばっかり出てきたみたいなw
2月の「ワンルームマンション1・2」と逆でも良かったんじゃないかなと。

4 予告編chapter1

初回なので「次に入ってる曲を歌う」というオーソドックスな内容。

5 マーフィーの法則

実はマンスリーCDリリース計画のシングルメイン曲で
「替え唄メドレーシリーズ」「CMタイアップ」「過去作の焼き直し」「カバー曲」
じゃない曲ってこれだけなんですね。「マーフィーの法則」というフォーマットはありますが
非常に完成度が高くマンスリーCDなんてやらずに、これだけを1月辺りに出してたら
もうちょっと売れてたんじゃないか?と思える作品。
せめてこの曲がマンスリーCDの1発目だったらなぁ…。

6 チョコくれ!!

これはまさに「隠れた名曲」!!
小細工なしに直球を投げるのが清々しい!!
恐らく古参ファンが嘉門達夫に求めてたのはこれだと思うんですよね。
メインカップリングのバランスを考えるとマンスリーCDでリリースされたシングルで
最高傑作になるんじゃないかと。
今ままでベストアルバム系にも全く収録されなかったために初のアルバム収録となります。

7 ワンルームマンション1

8 ワンルームマンション2

面白い曲なんだけど、なんかこのラインナップでは
「もうお腹いっぱい」って感じかなぁ?
やっぱり1月と2月は逆にしてほしかった。
あとアルバム「NIPPONの楽しみ」の時に思ったのですが
なんでこれ1曲(1が1番、2が2番)にしなかったんでしょうね?

9 予告編chapter2

前回と違って今回で公開した曲は次には入らないのですが
「卒業」はこっちの方がバカバカしくて好きだなぁw

10 君がいた季節

3月のシングル。真面目な歌ですが、やはりそこは財津和夫さん
レベルが全然違いますw
嘉門達夫のキャラクターもわかっての歌詞だし
真面目な歌はもう他人に作った貰った方がいいんじゃないかと思います。

11 カラオケならOK

なんだろうなぁ。もっとストレートに「カラオケあるある」とかでいいのに
なんか変に「今時の不景気」を描こうとしておかしな感じになってますね。
サビの部分もCMだと「♪カラオケカラオケご一緒に」とかなのに
「♪カラオケカラオケ世紀末」って意味が解らん。
モヒカンが「ヒャッハー!」いいながらカラオケボックス荒らすんかと。

12 卒業

「君がいた季節」とコンセプト被ってもうとるがな。

13 予告編chapter3

これだけ、なぜかホラー映画の予告編風に。

14 ハンバーガーショップ(国会編)

ベストアルバムからの新曲。
今まで「オリジナル」「血液型別」と完成度の高い作品を生み出してきた
ハンバーガーショップシリーズですが、この作品も前作2つに引けを取らない傑作になっております。
「政治時事ネタ」というよりはむしろ「国会のシステムやよく行われる事」をテーマに作ってるので、
今聞いてもちゃんと面白いんじゃないでしょうか?

15 WE ARE ROCK MAN

あーこれはヒドイなぁ…。
いや「嘉門達夫がTVゲームに一切興味がない」というのは
古参ファンは承知の事ではあるんですが
それでも「サムライスピリッツ」って歌詞に入れようとして、無理矢理コーラスで誤魔化すとか
カプコンに失礼やろ!って思うんですよね。
他にとって付けたように出てくるDr.ワイリーとか。


いや、まだ古参ファンは事情知ってるからいいけど
「爆裂スーパーファンタジー」からファンになった人とか
たぶん「エアーマンが倒せない」みたいな歌を期待してたんだと思うんですよね。
そういう人とかたぶんガッカリしたんじゃないかなぁ。
つか、そんなにTVゲームというジャンルをリスペクト出来ないならこんな仕事受けないな!と。

16 小市民(こどもの日バージョン)

「小市民」なのに「自分がついついやってしまう」というよりも
「学校にこんなやつおるおる」というネタが中心になってて
「Go!Go!スクールメイツ」とは真逆になってしまいましたね。
まぁ「爆裂スーパーファンタジー」に「学校の達人」のコーナーから出来た歌なので
そうなるのは必然なんですが。

17 スラング講座

完全に「英会話教室」のパート2なんですが、なんかノリが妙に面白い事になってるなぁ
と思ったら、あれ深夜のテンションだったのかw

18 予告編chapter4

今回は次のCDに入ってるネタをテキトーに曲を付けて歌うという変則ver.
メロディラインがなんとなく「ヤンキーの兄ちゃんの歌」っぽい感じがw

19 続・マーフィーの法則

え?今これ出すの?タイミングが早いと言えば早いし、遅いと言えば遅いって感じの妙なタイミングでした。
まぁ5月までは既に決まってた事っぽいので、こっから本当にアドリブになって
早速持ち駒を消化しちゃった感じですねぇ。
マーフィーの法則(一作目)」に比べると「人生の教訓」みたいのと馬鹿馬鹿しいのとの差が激しすぎるなぁ。

20 結婚披露宴

このCDが出る前にライブでやってたネタで、その時に既に会場を爆笑に巻き込んでたので安心して聞ける傑作。
途中で入ってくる新田一郎の合いの手がわざとらしくて腹立つw

21 予告編chapter5

なげぇよ!珍しく予告編で真面目な歌を披露してますが
意外といい歌だったりしますw

総評

まぁ、この辺はまだ「最初に決めてたネタを順番にやってた段階」なので
そこまで無茶な感じにはなっててませんねw
個人的には「チョコくれ!!」と「結婚披露宴」の2曲は
初アルバム収録の傑作なのでぜひ聞いて欲しいですね!
さて次はどんどん苦しくなってくる「マンスリーCDリリース計画」の後半になります。