僕が思う「キンコン西野」が叩かれる訳

お笑い評論家・ラリー遠田の【この芸人を見よ!】第74回 キングコング西野亮廣 嫌われるには理由がある!? 天才を悩ませる「出た杭の憂鬱」

僕がお笑い見て来て思うのは
「お笑い芸人もお笑いファンも『ナンバー1よりオンリー1』
を好む傾向」があるんじゃないかと。
お笑いファンが好きな芸人って、どこか
「その人にしか出来ないもの」「生み出せないもの」というものに
強い信仰心や憧れを抱いているような気がするんですよね。

これは松本人志が生み出した
「アーティスト性重視」という風潮もあるだろうし
お笑いそのものが「女性文化」である事も
関係してるんじゃないかと思うんだけど
(劇場とか行くとお笑いってメインは女性客ですから)


これはテレビで得た知識なので、真意のほどは解らないけど
どうも心理学的には「男はナンバー1を目指し、
女はオンリー1を目指す」というのがあるらしい。


例えば男を褒める時は「周りの人と比べてアナタが一番」と
褒めれば効果的だが女にそれをやると
「私を他の誰かと比べないで!」と思われ逆効果だそうな。


そういえば同人界でも女性向けは
「絵の上手い下手よりも、その人なりの『萌え』が描けてるか?」
が重要視され、一方男性向けは「絵の上手さ、漫画の上手さ」が
何より最重視される(と、経験上僕は思ってます)。


そう考えると「男はナンバー1を目指し、女はオンリー1を目指す」
のはあながち傾向として間違ってないのかな?と。
(男性向けで有名作家が描いた本なら落書きペラ本でも
売れてしまうのは、「ナンバー1を崇める」という
気持ちから来てるのではないだろうか?)


それで、キングコング特に西野が目指してるのって
「ナンバー1」のポジションじゃないのかな?
って思うんですよね。だからがつがつしてるように映ってしまう。
その辺が一部の芸人やら、お笑いファンやらに
良くない感じに思われてしまう原因なんじゃないかな?と。
これはキングコングだけじゃなくてNON STYLEとかにも
当てはまる事のように思えます。


その逆に笑い飯や千鳥が支持されるっていうのは
彼らの漫才に「オンリー1」要素が強いからなんでしょうね。
特に大阪のbaseは女性客多いですから。
いや「オンリー1」ももちろんいいんだけど
その一方で「ナンバー1」に向かってる人らも
もっと評価してあげてもいいんじゃないかなぁ?と僕は思います。