「ウインビー国民的アイドル化計画」入れあげてた日々

冬コミで僕の昔作ったウインビー(パステル本)が何冊か売れ
嬉しい反面、あの頃異常なまでに「ウインビー国民的アイドル化計画」に
入れあげた、文章やマンガを見て、買った人が引かないかどうか
微妙に心配だったりするんですが(苦笑)。


そもそも僕がこの「ウインビー国民的アイドル化計画」。
まぁ、入れあげてた人間が言うのもナンですが、どうしようもないバカ企画です。
今でこそ「ゲームのキャラソン」なんてのは、商品の一環として成り立ってますが、
当時はそんなモノありませんでしたし、
たぶん、今氾濫してるキャラソンの流れが出来たのは
ときメモ」からですから、この企画が打ち出された時期よりずっと後です。


でも、だからこそ僕がノッたってのがあるんですよ。
当時のコナミのスタッフはいい意味でバカな人ばっかりでしたから
この、ある意味「ネタ」で持ち上げた企画を、
それこそ「ウインビーがライブを開く」所まで持って行こうとしてました。
一昨日からずっとテーマとして書いて来てますが、僕はこのスタッフの
「全力でバカをやる姿勢」に惚れこんで付いて行こうと思ったんです。
もちろん「ウインビー」というキャラに惚れてたというのもありますけど。


もし、これが実現したらオモロイじゃないですか。
まさに「瓢箪から駒」って感じで。
まぁ、今から思えば「フィルムコンサート」か「声優がコスプレして歌う」
のどっちかだと安易に想像付くんですけど
当時は「ゲームキャラがコンサート」なんて全く想像出来なかったですからね。
「どんなんなんねん!?」という「未知への期待」というのもありましたし。


しかし、そんな僕の思いは「ツイパラ」スタートと共に打ち砕かれます。
まぁ、ご存知の通り「ツイパラ」が始まると同時に
「ウインビー国民的アイドル化計画」は
國府田マリ子アイドル化計画」に路線変更。
「ウインビー国民的アイドル化計画」はほぼ活動休止状態になります。


僕がこの事に憤りを感じた事を、以前パステルファンが集る掲示板にて
書き込みした所、「でも、そうする事によって結果ツイパラが大ヒットして
成功という形になったんですよ」って諭されましてね、
それ見てさらにイライラーって来ました。


いや、そら成功するでしょう。
商売人のプロが何人も雁首揃えて、何時間も会議して決めとんねんから。
でもそれじゃあオモロないんですよ。
そんな「こうすれば売れるだろう」という
大人が考えたレールに乗っかって何が楽しいねんと。
「ありもしない、バカげた企画」を成功させるから
そこにドリームがあるんですよ。


しかし僕の愛した「オモロ企画」は
どんどんお金のニオイがする商法に変換させられました。
一番ショックだったのはウインビーのオリジナルソングを作ってた作詞、作曲者が
次々と國府田マリ子さんの歌作りに取られていっちゃうわけですよ。
僕の中のドリームがどんどん崩壊して行きました。


あと、残念なのはウインビーの中の人。椎名へきるさんがね
途中で歌手活動に目覚め、違うレコード会社からデビューしちゃった事。
僕はへっきーには昔のコナミの人と一緒に乗っかって
バカやってくれる人であって欲しかったんですけどね。


さて、結局「ウインビー国民的アイドル化計画」が失敗に終わって
しばらくしてから「ときメモ」のヒロイン藤崎詩織がデビューし
それなりに成功を収めます。
でもさ、これって完全に「二匹目のドジョウ」じゃん、
一匹目が失敗に終わったから、二匹目に見えないだけで。


それにギャルゲーで女の子キャラをフィーチャーしたって、売れるに決まってますよ。
元々女の子キャラをフィーチャーしたゲームなんですから。


でも「ウインビー国民的アイドル化計画」は
あくまでもメインじゃない2プレイヤーの女の子が
アイドルとしてデビューする事にドリームがあるんですよ。


よく、今のコナミを見て昔のファンが「ウインビー国民的アイドル化計画」
からコナミは変わってしまったとか、
僕が「ウインビー国民的アイドル化計画」を指示してた事を前提に
ツイパラ批判をしたら「結局どっちも一緒じゃん」とか
無神経な事をぬかす輩がいますが
もう全然違います、事実誤認もいい所です。


コナミがドリームを失い、今のような金の亡者になってしまったのは
「ウインビー国民的アイドル化計画」を捨てたときからなんです。
僕はあの頃ずっと見てきてましたから間違いありません。


まぁ、文章はむちゃむちゃ熱くなってますが
今はもうあの頃程の熱の入れ方はしてません。
いい思い出として受け入れてしますし。
文中では流れ上パステルを「ウインビー」と書きましたが
最近はいちいち説明するのがめんどいので「パステル」と呼んでいますし。


ただ一つ心残りなのは、結局「コンサートを開く」という
最終目標には到達出来ないまま、企画がポシャっちゃったんですよね。
最後の1回だけでいいからコンサートやって
それで終わりにして欲しかったです。