笑いの金メダルとジャリズム

昨日「笑いの金メダル」の最終回について書きましたが、
僕にとって笑金といえば、ジャリズムが再結成して
初めてテレビで見た番組として記憶に残っています。


2丁目WACHACHAブーム真っ只中に居た僕にとっては
否が応でも期待の中、どんなネタをやるか
心待ちにしていました。


しかし、そんな中1回戦に選んだネタは「テント」
いや、確かにかつてジャリズムがやったコントの中では
恐らく代表作と言っていい作品です。
でも、このネタちゃんとやるとトータル7分ありましてw
とても番組が儲けた制限時間(恐らく3,4分)で
出来るわけもなく、異様な早口でコントを進める
二人の別な意味で滑稽な姿で映し出されていました。


それでも、元々が比較的よく出来てるコントなので
それでも3位という順位を獲得しました。
(一応決勝に進めるのが2組なので、その一個下。)


次こそは!と思い次の出演が決定しました。
前の事を反省したのでしょう。
今度は比較的短くてインパクトのある
「バカ田高校」をチョイスして来ました。


これは渡辺扮するボケ老人が先生となって
自分勝手に授業を進めるというコントなのですが
そこにはいつもこのコントをやる時の
ハゲヅラとおむつではなく
金髪のおかっぱに半ズボンという訳の判らない衣裳。


う〜ん…ゴールデンで「ボケ老人」を揶揄する描写マズイのか
それとも単なる渡辺の気まぐれかはわかりませんが
コントにおいて衣裳というのが重要な要素だという事は
彼らが一番解ってるハズなのですが…


結果は最下位でした。
僕はこの時の失敗が
未だに尾を引いてるような気がしてならないんですよね。


僕はあの時ナゼ「葬式DJ」をやらないのか?
とずっと疑問に思ってました。
あれが初見の人に一番解りやすくて
インパクトのあるネタだと思うのですが。


この「葬式DJ」というコント、
今でもジャリズムを 語るときに必ず出てくる
ジャリズムというコンビが 「若手No.1」のコント師として、
関西地区のみですが名前を知らしめたネタでして、
ふと「このコントがどこがそんなに良かったのか?」
というのを改めて考えたんですね。


それで出た答えが、このコントは完全な
「設定勝ち」なコントだと。
「葬式の現場をDJがファンキーに仕切る」という設定で
もうそれだけで面白いんですよ。
あとは、その年代年代に合わせて
DJのセリフを変えていけば
DJという職業が存在してる限り
半永久的に使えるネタですからね。


それで、このネタをやってた時は丁度
EAST END+YURI」が流行っていた頃で
「DA・YO・NE」や「MAICCA」などのフレーズが
盛り込まれていたんですが、
結局「EAST END+YURI」のブームが去る共に
このネタはしなくなり、代わりに
DJが刑事になる「取調べ」や
保父さんになって昔話をする「幼稚園」を
やるようになったんですが
どれも「葬式DJ」のインパクトを比べると
イマイチなんですよね。


僕は凄いもったいない事をしてるなーと。
さっき書いたみたいにDJのセリフさえ
時代に応じて変えれば、長く使えるネタなのに。


しかも、一度この「葬式DJ」は改良されてるんですよ。
時代に合わせて一部改良したバージョンが。
(それでも「DA・YO・NE」のフレーズは出てきますが)
そのネタで上方お笑い大賞の銀賞 *1を獲得しましたし
あの時、本来のお客さんではない
オバチャンまでゲラゲラ笑っていましたから
僕はここでジャリズムはホンマモンなんだなと実感しました。


そういう事が出来るんだから
たぶん、今の「葬式DJ」も渡辺にその気があれば
作れたと思うんですけどね。


ただ、このネタの一部のフレーズが
千原ジュニアにちょっとからかい気味に
使われた事があるんで
もしかしたら「昔の代表作って恥ずかしい」
と本人らは思っているのかも知れません。


そう考えると、昨日のタカトシについての
文章に繋がるんですが、
「代表作をちゃんと胸を張って出来る」
というのは結構凄い事なんじゃないのかな?と。


あと、ジャリズムのこういう行動が
今の大阪の若手によくある
「全国ネット初お披露目で代表作をやらない」
に繋がってるのではないかな?
と思ったりするのです。


まぁ、今のご時勢ゴールデンで
「葬式DJ」みたいなブラックなネタって
出来なのないのかも知れませんけどね。

恋はメキ・メキ

恋はメキ・メキ

DA.YO.NE

DA.YO.NE

MAICCA

MAICCA

*1:今で言う最優秀新人賞